日本の警察は役立たずと言われても仕方ありません【元警察官が実体験を元にその理由を解説します】

現在の日本警察は度重なる不祥事によって信頼はガタ落ちです。

末端職員のみならず幹部職員のやらかしが頻繁に報道されるようになりました。

そんな警察に対し、多くの国民が思う事。

それが、警察は役立たずです。

皆さんの血税で飯を食っている立場でありながら、有ろう事か警察官自身が法律違反をして検挙されるようでは、そう思われても仕方ありません。

実際、私も現職時代に数えきれない位、役立たずと心無い言葉を掛けられた事があります。

私自身は誠心誠意職務を全うしていた自信がありますが、
国民が求めているのは結果のみ
です。

しかし、警察官を辞めた今となっては何故国民が警察に対して「役立たず」と思うのか理解できます。

今回の記事では、

何故国民は警察を役立たずと思うのか」

について、自身の経験を元に解説します。

そもそも役に立とうなんて思っていない警察官もいる

警察が国民から役立たずと思われてしまう理由の一つとして、
そもそも役に立とうとすら思っていない警察官が一定数いる事
だと私は思います。

残念な事に、全ての警察官が犯罪や交通事故を減らしたいと思って仕事をしている訳ではありません

真摯に仕事と向き合わず、安定の為だけに仕事をしている警察官も実際います。

勿論、殆どの警察官が一生懸命仕事をしているんですが、この「役に立とうとすらしない警察官」のテキトーな職務執行のせいで警察全体の信用が落ちてしまうのです。

実際私が所属していた警察署でも、

あなた本当に警察官ですか?

と同僚の私でさえ思う警察官もいました。

皆さん唖然すると思いますが、コイツらがどのような職務執行をしていたのか、当時の状況を紹介します。

通報を受けてから動き出すまでがクソ遅い警察官

最初に紹介するのが、
通報を受けてから動き出すまでがクソ遅い警察官
の話です。

ちなみに、これは私が交番勤務していた時です。

地域警察官(交番勤務員等)は、通報を受けたら早期に現場臨場し、状況把握に努めなければなりません。

必要に応じて、現場で検挙するかどうかの判断も求められる重要な役割です。

また、生命に関わる事案や現在進行中犯罪であれば、緊急走行で臨場する必要があります。

そんな中、私が所属していた警察署では、おじいちゃんコンビで勤務している交番がありました。

こいつらが本当にろくでも無い奴らで、恐ろしい程に腰が重いです。

当時私が勤務していた交番はこいつらの隣町にありましたので、事案が多発する日なんかは向こうで発生した事案を請け負う事もありました。

にも関わらず、こちらの管内で発生した事案を対応してくれる事は滅多にありません。

このように恩知らずなクソジジイ達ですが、問題なのは、

 通報を受けてから臨場するまでの時間が遅すぎる事

先ほども説明した通り管内で事案が発生したら、
食事中であろうが、
書類作成中であろうが、
トイレで格闘中であろうが、
切り上げて現場を優先しなければなりません。

最悪の場合、人が死にますから

にも関わらず、このクソジジイ達は管内で事案が発生してから10分20分経ってもまだ現場到着しない事がザラにありました。

何故それが分かるかと言うと、警察官は現場に着いたらその旨を本署なり本部なりに無線報告をするからです。

また、刑事事件やデカい事故が発生すると意図的に臨場を遅らせているかのように遅れて顔を出してきます。

これは、先着警察官が必要書類を主となって作成しなければならないから。

口には出しませんが、間違いなく面倒事を避けたいが為に人任せにしていたのです。

百歩譲って私たちが業務を請け負うのは許します。

しかし、通報者は一秒でも早く警察官に来て欲しいと思って助けを求めているのです。

その期待を踏み躙る行為は、警察官失格だと私は思います。

警察官が臨場するまでの間に被害者が命を落とす事だってあり得ますからね。

私個人の意見としては、こういう警察官はさっさとクビにした方が良いと思います。

面倒な業務を避ける警察官

二つ目に紹介する役立たずは、

楽をする事しか考えていない警察官

です。

本当にこの類の奴らは税金泥棒です。

公務員は、仕事をサボった所でクビにはなりません

一般企業で勤めている方は、会社から課せられたノルマを達せなかったりミスが連発したら簡単に解雇されますよね?

でも警察官の場合、不祥事を起こさない限り解雇されません。

少なくとも、私は数々のゴンゾウ(仕事をしない警察官の事)を見てきましたが、彼ら彼女らは今でも在職しています。

ここで、具体的に「面倒を避ける警察官」について一つ紹介します。

否認見逃し

一番分かりやすいのが、否認見逃し警察官

ここで言う否認とは、交通違反の事です。

交番のお巡りさんは、通常業務で交通取り締まりを行います。

違反者の中には、素直に応じる人やめちゃくちゃゴネる人まで様々います。

そしてこのめちゃくちゃゴネる違反者については、通常の切符処理とは異なり刑事事件として処理する必要があります

一応切符で処理される交通違反も、道路交通法違反ですので本来事件として処理されるものです。

しかし、違反見つける度に事件処理していたら業務効率が悪すぎるので、軽微な違反に関しては交通反則通報制度によって簡易的な処理で済ませています。

この否認処理が警察官の立場からしたら結構面倒なんです。

素直に応じてくれる場合は、切符を作成して違反者に渡すだけで済みますが、否認となると取調べや見分等を行わなければならず、時間と労力が3倍以上掛かります。

とは言っても、違反をした事は事実ですので、面倒だからと言って見逃すなんて事あってはなりません。

しかし、一部のゴンゾウ警察官は仕事を楽したいが為に、否認する違反者を見逃す事が実際あるんです。

良くも悪くも、取締りした警察官が違反を見逃した事なんて違反者が苦情入れない限り署内に知れ渡る事は無いですので、こういうゴンゾウが今でも弱い者いじめし続けているのです。

若手に全て投げやり警察官

三つ目に紹介する役立たずは、若手に業務を投げやりする警察官です。

これは組織の悪き風習の一つです。

どういう風習かと言うと、若手に業務負担を押し付けて上司が楽をするシステムです。

勿論、そんな考えの人ばかりでは無く、部下の仕事までやってしまうような素晴らしい人もいます。

その反面、立場を利用して部下をこき使う上司が許せないんです。

確かに、若手はまだ経験と知識が少ないのであらゆる現場で経験を踏ませる事は必要だと思います。

ある程度の放置プレイは仕方ありません。

だとしても、上司も仕事の対価で給料を貰っている訳ですから、何もしないのは話が違います。

社会人なら、給料に見合った仕事をするのが当然です。

にも関わらず勘違いしている警察官がマジで多いです。

ぶっちゃけ若手の育成なんて全く考えておらず、ただ単に自分が楽する為だけに部下をこき使っているだけです。

私が一緒に勤務した上司が典型的な投げやり野郎でした。

現場対応や書類作成は全て私がやっていました。

書類作成中、上司は別の業務をしていると思ったらスマホ触っているか新聞読んでいるだけです。

私が仮眠時間を削って業務している中、当時の上司は、

「後は宜しくね〜」

と言ってガッツリ仮眠していました。

こんな楽な仕事で給料貰えるなんて恐らく警察官と政治家だけです。笑

まぁ、そのおかげで忍耐力と超絶スキルアップを図れたので良いのか悪いのか結局分かりません

当時の状況についてフロイドメイウェザーさんの言葉を借りると、

上司が休んでいる時、俺は仕事をしている。
上司が仮眠している時、俺は仕事をしている。
上司が仕事している時、勿論俺も仕事をしている。


本当にこんな感じでした。笑

一方、市民の理解が足りない部分もある

上記では、そもそも役に立とうとすら思っていない警察官について紹介しました。

こういう奴らがいるから、市民からの信頼はダダ下りになると思っています。

一方で、警察官に出来る事と出来ない事があります。

法律に基づいて仕事している訳ですから、その範疇を超えた市民の期待には応えられない場合も当然あります

我々としては誠心誠意職務を全うしているつもりでも、求められている結果が出なかったというだけで責められてしまう事も多々ありました。

私は、「警察官を頼る側」もある程度業務内容を理解する必要があると思っています。

そこで、自身の経験を元にどう頑張っても期待に応えられない状況について紹介します。

当て逃げ犯を捕まえてくれない。

当て逃げ被害者から良く言われた言葉は、
警察は当て逃げされても動いてくれない。
です。

これを聞いて毎回私は心底腹を立てていました。

確かに、自分が大切に乗っている自家用車を何者かにぶつけられた挙句泣き寝入りするのは悔しいですし、気持ちは分かります。

だからこそ、損傷の軽重関係なく当て逃げ事故を受理したら全て出来る事はします。

ですが、
・相手のナンバーが分からない
・付近に防犯カメラが無い
・ドライブレコーダーが付いていない
・付いていたとしてもナンバーが写っていない

と言った状況だと、はっきり言って犯人探しは無理です。

警察人生で何回かあったのが、
この前当て逃げした犯人車両を発見したので検挙して下さい。
という通報です。

何故被害者はこの車を犯人と断定したかと言うと、
・傷の位置が一致する。
・ドラレコに写っていた車両と同じ
・覚えていたナンバーの一部が一致している

だったからです。

一般論として考えれば、この車が犯人である可能性は高いと思います。

しかし、加害車両と同じ車や似ているナンバーなんて腐る程ありますし、この運転手が「知らない」と言われたら終わりです。

それ程、警察が犯人と断定する為には確固たる証拠が必要なのです。

実際、この運転手は容疑を否認しました。

正直何かを隠しているような話ぶりでしたので、恐らく犯人だとは思います

残酷ですが、結局私たちはこの容疑車両を犯人と断定する事は無く、被害者は泣き寝入りする事になりました。

通報したのに全然警察官が来ない

通報してから警察が臨場するまでの平均時間は約8分と言われています。

しかしこれは全国平均ですので、ど田舎の警察署だと30分超える事もザラにあります。

例えば、新宿警察署管内であれば警察官が至る所にいるのでどこで通報しようが即警察官が臨場してくれます。

恐らく8分以上掛かることは少ないと思います。

反対に田舎の警察署の場合、警察官の数が少ないので8分以上掛かる事の方が多いです。

また、臨場までの時間が掛かってしまうのは警察官の数だけが原因ではありません。

事案が立て込んで対応できる警察官がいなくなる事があるのです。

簡単に言うと、クソ忙しすぎて通報が滞納してしまう状況が発生します

私が所属していた警察署は、事案数の割に警察官の数が少なかったので3〜4当直に1回そんな日がありました。

こういう日に勤務すると、昼飯や晩飯を食べる時間も無く事案対応する事はザラにあります。

仮眠時間すら取れない事もあるので、正直めちゃくちゃしんどいです。

実はこのような状況があるので、通報から臨場まで時間がかかってしまう事があるのです。

かと言って臨場が遅い事については確かに問題ですので、警察業界全体の問題として改善すべきだと思います。

交通違反取り締まり

警察人生で一番悪口を言われたのが、この交通取り締まり中。

挙げるとキリがありませんが、本当に色々な事を言われます。

例えば、

暇だからこんな小遣い稼ぎしているんだろ
・隠れていないで堂々とやれよ 
・他の奴も違反しているのに何で自分だけ

等々。

警察官を辞めた今だからこれらの意見について共感できる部分はあります。

世間一般的に退出勤時、勤務中の忙しい時間帯にわざわざ停められて10分程度時間を奪われる訳ですし、中には高圧的な警察官もいるので腹が立つのは分かります。

隠れて違反を探している」という部分についても、一般人の視点から考えればそう思うのも仕方ありません。

それでもやっぱり、共感すら出来ても反省する必要は無いと今でも思っています。

その理由について、上記の3点それぞれ解説します。

小遣い稼ぎしている

大前提として申し上げておきますが、何枚切符を切ったとしても警察官の手元に入ってくる事はありません

反則金は、道路標識やガードレール等の交通安全資材の予算に充てられます。

もし、切符を切れば切っただけその一部を貰えるのであれば、勤務時間中永遠と取り締まりしていました。笑

警察官が取り締まりをやるのは業務として必要だからやるのであって、決して暇だからやっている訳ではありません。

むしろ、暇な時間が出来たらわざわざ取り締まりなんかしません

皆さんも普段の勤務で休憩時間があれば業務を中断して一服しますよね?

それと同じで、暇な時間が出来れば私たちも休憩します。

なので、「暇だから小遣い稼ぎしている」というのは全くの誤解です。

隠れて取締りする必要ある?

結論から申し上げると、隠れて取締りをする必要はあります

その理由は単純で、そうでもしないと違反者は減らないからです。

確かに、一般人目線から考えるとパトカーが人目の付かない場所でコソコソ取り締まりをしている状況を見ると卑怯だと思われるかもしれません。

私自身、現職時代にそう思った事もあります。

違反者がよく私たちに言うのは、「違反する前に止めれば良いだろ」という言葉。

仮にそれやったとして、今後気を付けますか?という話です。

切符を切られる事によって余程の馬鹿じゃ無い限りもう二度と同じ過ちを起こさないと決心すると思います。

中には免停や免取喰らうまで違反を続ける奴もいますが。

自分だけじゃ無く他の奴も捕まえろ

違反者を止めて違反の説明をしている最中、よく言われる事です。

あいつも信号無視しただろ
あいつの方がスピード出しているだろ
等々。

こういう苦し紛れの言い訳をしている奴に対しては、もはや可哀想に思えてきます。

自分を守るのに必死で何とか逃れようとしているのが見え見えです。

確かに、他の人も違反をしているかもしれません。

でも警察官の数は限られているので、全ての違反者を処理するのは不可能です。

そもそも、「お前が違反しているのに何で上から目線で物を言えるのか?」と毎回思っていました。

恐らく、自分に甘く人に厳しい人生を歩んできたんだろうなと想像できます。

はっきり申し上げておきますが、こんな言い訳した所で必ず最後には切符切られます

無駄な足掻きですので、もし切符切られる事があったら、人を責める前に自分を責めましょうね。

最後に言いたい事

今回の記事では、「警察官は役立たずなのか」という事について自身の経験を元に解説していきました。

残念な事に、全ての警察官が職務を全うしている訳ではありません。

貰う物だけ貰ってサボっている輩も当然します。

一方で、めちゃくちゃ真面目に仕事をしている警察官もいます。

というかこっちの方が圧倒的に多いです。

警察官を辞めた現在でも、未だに尊敬している元上司の方も何人かいます。

こう言った素晴らしい警察官が、役立たずの警察官によって汚されてしまうのは心が痛いです。

また、市民の警察官に対する理解不足もあると私は思っています。

警察官の仕事は全て法律に則って行われるので、全ての期待に答えられる訳ではありません。

出来る範囲の中で精一杯業務を行っている警察官が殆どです。

にも関わらず、自分の事だけ考えて警察官を侮辱するアホ一般人も一定数いるのが事実です。

全ての要求に対して応えられる訳では無いと言う事を理解してもらいたいです。

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