最近も、
岐阜県多治見警察署長が署員に対して
パワハラを行っていたとして、
依願退職したという報道がありました。
このように、
警察幹部によるパワハラは
定期的にニュースになります。
こうした報道を見ると、
「一部の幹部職員が
パワハラ体質なだけなのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、
本質はそこではありません。
警察のパワハラ問題は、
個人の資質の問題ではなく、
警察組織そのものの構造が
生み出している問題です。
私自身が
パワハラの直接の対象になったことはありません。
ただ、
パワハラが行われている現場には
何度も遭遇してきました。
その経験から断言できますが、
警察組織から
パワハラが完全になくなることはありません。
警察からパワハラが無くならないと言える5つの理
私が
「警察組織からパワハラは絶対になくならない」
と断言できるのは、
大きく分けて 5つの理由 があるからです。
順番に説明します。
人が多すぎて個人を見切れない組織
警察組織は、
全国で約26万人という巨大組織です。
従業員数が多ければ多いほど、
価値観や性格が合わない人間が必ず出てきます。
万人に好かれることなんて不可能です。
しかし現実には、
「部下を自分の思い通りに動かしたい」
と考える上司も一定数存在します。
そうした上司が、
気に入らない部下を標的にして
パワハラに発展させる。
警察は
人が多すぎて個別にケアできない組織なので、
上下関係を絶対視する体育会系体質
警察組織は、
良くも悪くも体育会系です。
上の命令は絶対。
下剋上は基本的にあり得ません。
幹部に対して
内部から制御がかかりにくいため、
問題が表面化するのは
事が大きくなってからです。
これはパワハラに限らず、
日常業務でも同じです。
私自身、
やるべき仕事が終われば
すぐに退勤していました。
しかし多くの職員は、
上司が全員帰るまで
意味のない待機時間を過ごしています。
こうした非効率な慣習も、
体育会系組織であるがゆえに
残されています。
能力差を前提に設計されていない組織
警察に限らず、
どんな組織にも能力差はあります。
仕事が早い人もいれば、
どうしても要領が悪い人もいます。
問題は、
警察組織がこの能力差を
前提にした設計になっていないことです。
結果として、
仕事ができる一部の人間に負担が集中し、
その苛立ちが
仕事の遅い部下に向かいます。
私が地域課に所属していた頃、
刑事二課の優秀な係長が、
明らかに要領の悪い巡査長に対して
日常的に人格否定をしている場面を
何度も目にしました。
これは
全国47都道府県警のうち、
たった一警察署での話です。
同じ構図が
他でも起きていても、
何ら不思議ではありません。
ストレスで余裕がなくなる
人は、
心に余裕があれば
他人に対して寛容になれます。
しかし余裕がなくなれば、
どうしても人に厳しく当たってしまいます。
警察の仕事は、
特に内勤において
強いストレスがかかります。
複数の事件を同時に抱え、
それぞれに送致期限があります。
計画を立てて進めていても、
突発的な事案が入れば
予定は簡単に崩れます。
結果、
休日出勤は当たり前。
特に課長や係長クラスは、
統括責任を負っているため、
常にプレッシャーに晒されています。
この慢性的なストレスが、
部下へのパワハラに繋がる構造になっています。
パワハラの基準が世代間で共有されていない
古い世代の警察官の中には、

俺らの時代はこんなの当たり前だった
と言って、
平然とパワハラやセクハラを行う人もいます。
数は減ってきているものの、
今でも一定数、
時代の変化を受け入れられない職員は存在します。
厄介なのは、
当の本人が
自分の行為を
パワハラだと認識していないことです。
その結果、
大ごとになってから
初めて問題視されるケースが後を絶ちません。
古いお巡りさんは、
と言って当たり前のようにパワハラ・セクハラを行います。
今でこそそんな人かなり減ってはいるものの、まだ一定数時代の流れに逆行しているような職員はいます。
こういう上司の元で働いていると、当然ですがパワハラされます。
厄介なのが、当の本人は自らの行為がパワハラだと認識していない事。
結果、大ごとになってから反省する事になるんです。
それでも警察官を続ける人へ
ここまで読んで、
「じゃあ警察官は辞めた方がいいのか?」
そう思った方もいるかもしれません。
ですが、
私は 一律に「辞めろ」とは言いません。
警察官という仕事に、
やりがいや誇りを感じている人も
確実に存在するからです。
パワハラは「運」の要素が大きい
正直に言います。
警察官人生は、
どの上司の下につくかで9割決まります。
- 理解のある上司
- 放任型の上司
- 部下を潰すタイプの上司
こればかりは
自分で選ぶことはできません。
つまり、
どれだけ真面目に働いていても、
パワハラに遭うかどうかは
運の要素が非常に大きい ということです。
「自分が悪い」と思い込まないこと
パワハラを受けている人ほど、
- 自分の努力が足りない
- もっと我慢すべき
- 自分が弱いだけ
そうやって
自分を責めてしまいます。
ですが、
この記事で説明してきた通り、
多くの場合それは
個人の問題ではありません。
構造の問題です。
まずはその事実を
頭で理解してください。
壊れるまで耐える必要はない
警察組織は、
あなたの人生の責任を取ってくれません。
体調を崩しても、
心が壊れても、
代わりはいくらでもいます。
これは冷たい話ですが、
現実です。
だからこそ、
- 明らかに異常だと感じたら
- 毎朝、出勤するのが辛いなら
- 眠れない、食べられない状態が続くなら
距離を取ることを考えるべきです。
異動、休職、退職。
どれも「逃げ」ではありません。
知った上で、選ぶ
警察官という仕事は、
向いている人には
とことん向いています。
一方で、
合わない人が無理に続けると
確実に心を削られます。
大切なのは、
知らずに耐えることではなく、
知った上で選ぶこと
です。
壊れてから動くと、立て直すのに時間がかかる
私自身、警察官を辞めた後、
農業に挑戦した時期があります。
結果から言うと、
そこで完全に心が壊れました。
当時は、
日常生活を送ることすら困難なほどの
重度の鬱状態になり、
一度、社会から完全に離れる選択をしました。
正直、
「もう二度と普通の生活には戻れないかもしれない」
と思ったこともあります。
ここで伝えたいのは、
警察を辞めたら不幸になる、という話ではありません。
壊れてから動くと、 立て直すのに何年もかかる
という現実です。
だからこそ、
限界まで我慢する前に、
一度立ち止まって考えてほしいのです。
最後に
警察官として働くか。
別の道を選ぶか。
どちらが正解という話ではありません。
ただ一つ言えるのは、
壊れてからでは遅い ということです。
この記事が、
今の働き方に違和感を感じている方にとって、
一度立ち止まって考える
きっかけになれば幸いです。
もし今、
「辞めたい」と思う気持ちが少しでもあるなら、
判断基準を一度整理してみてください・

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