警察官を約7年間勤務し、
実際に退職した私だからこそ、
はっきり言えることがあります。
それは、
「警察官になることがゴールなら、 最初からスタートを切るな」
ということです。
この考え方は、
警察官に限らず、
消防・自衛隊・役所などの 公務員全般に当てはまります。
ただし、
特に警察官を目指している人には、
採用試験に合格することだけを 目標にしないでほしいと、
強く思っています。
実際、私の周りでも、
「警察官になること」そのものを ゴールにしてしまった結果、
理想と現実のギャップに耐えられず、
依願退職していった元警察官を、
何人も見てきました。
そこでこの記事では、
・なぜ「警察官になること」だけを ゴールにしない方がいいのか
について、
実体験をもとにお話しします。
警察官採用試験は「スタート地点」でしかない
単刀直入に申し上げますが、
警察官採用試験に合格することは、 序章中の序章に過ぎません。
冒頭でもお話しした通り、
私は警察官として
約7年間勤務してきました。
ですが、
採用試験の点数だけで
警察官としての適性を すべて判断できるはずがありません。
点数が高かろうが、
低かろうが、
正直、ほとんど関係ないんです。
本当に大変なのは、
採用試験に合格した後。
警察官としての現実は、
そこから始まります。
採用試験に合格した後は警察学校が待っている
確かに、
警察官採用試験に合格するだけでも、
多くの受験者が落とされる中で 選ばれた存在です。
一般的に考えれば、
褒められるべきことかもしれません。
ですが、
警察官・消防・自衛隊といった職業において、 その考え方は危険です。
なぜなら、
試験に合格したからといって、
市役所のように すぐ現場経験を積めるわけではないからです。
警察官採用試験に合格すると、
その後に待っているのは
警察学校です。
私個人としては、
警察学校を
そこまで辛いと
警察学校も警察人生の中ではかなり楽な期間
最近は、
ドラマやニュースで
警察学校がいかに厳しい場所かを
目にする機会が多いと思います。
特に、
警察官を志している人ほど、
そう感じているはずです。
ですが、
本当にしんどいのは、 警察学校を卒業した後なんです。
これを聞くと、
警察官なりたい人いやいや、そんなの嘘だろ
そう思われるかもしれません。
ですが、事実です。
確かに、
警察学校では
体力的に辛いことが
頻繁に発生します。
ただし、
大抵の場合、
達成不可能な無理難題を 突きつけられることはありません。
一方で、
一線に出ると話は別です。
コンフォートゾーンを 遥かに逸脱した状況を、
自分の判断で
打破しなければならない場面が、
必ず訪れます。
しかも、
一つ一つの業務に
責任が伴います。
そう考えると、
言われたことを やっていれば卒業できる 警察学校と比べて、
現場の方が
圧倒的にしんどいんです。
ましてや、
「私の目標は 警察官採用試験に合格することだ!」
こんな考え方をしている人は、
論外です。
警察官採用試験をゴールにする人の共通点
警察官採用試験を
ゴールに設定してしまう人には、
ある共通点があります。
ちなみに、
私自身も受験生時代は、 とにかく試験に合格することだけを考えて 勉強していました。
その結果、
採用試験には合格できました。
ですが、
警察官になってから 何をしたいのかが曖昧だった。
そのツケが回り、
私は採用から約7年後に
警察を退職することになります。
そこで以下では、
・警察官採用試験を ゴールにしてしまう人の共通点
について、
具体的に解説します。
警察官になってから「何をしたいか」が曖昧
共通点の一つ目は、
警察官になってから 何をしたいのかが曖昧なことです。
これはかなり重要で、
ここが明確になっていないと、
私のように中途半端な時期で せっかくなった警察官を 辞めてしまうリスクが高まります。
ちなみに、
私自身もこのタイプでした。
なぜこれが問題なのか。
どんな仕事でも共通ですが、
目標が無い状態で 良い仕事(成果)を出すことは ほぼ不可能だからです。
そんな状態で働いても、
幹部を目指せるはずもありませんし、
そもそも、
仕事にやりがいや モチベーションを 見出すことができません。
もちろん、
警察官として働く中で
後からやりたいことが見つかり、
成功する人もゼロではありません。
ですが大抵の場合、
人並み、もしくは それ以下の成果しか出せない 警察官になります。
警察官になった後のデメリットから目を背けている
二つ目の共通点は、
警察官になった後の デメリットから目を背けていることです。
警察官に限らず、
民間企業でも自営業でも、
職業選択は自由です。
ですが、
判断材料にデメリットを含めない選択は、 かなり危険です。
公務員を選ぶ人の多くは、
「安定」を
最大のメリットとして
判断しています。
(過去の私も、そうでした。)
確かに、
最低限の安定は必要です。
ですが、
安定だけを理由に 警察官になると、 必ず痛い目を見ます。
なぜなら、
警察官の仕事は
理想と現実のギャップが 非常に大きいからです。
正義のヒーローのように
見えるかもしれませんが、
その裏には、
・理不尽な出来事
・納得できない職場環境
・過労
といった
多くのデメリットがあります。
これらを事前に理解していれば、
合格後に
理想と現実のギャップで
苦しむことは、
かなり減るはずです。
おそらくですが、
今、警察幹部になっている人たちは、
試験を受ける段階で すでにその覚悟を 持っていたのだと、
私は思います。
安定=幸せだと本気で信じている
三つ目の共通点は、
「安定=幸せ」だと 本気で信じていることです。
私は、
超が付くほど安定している警察官を、
不祥事を起こしたわけでもなく、
依願退職しました。
この記事を読んでいる方の中には、
読者わざわざ安定捨てるとかアホだろ!
そう思う人も
いるかもしれません。
ですが、
安定していること=幸せ
なのでしょうか。
安定とは、
本来
「不安が少ない状態」を
指す言葉であって、
「充実している」 「満たされている」
という意味ではありません。
やりたくない仕事を、
安定のためだけに続けて、
死ぬ時に
「良い人生だった」と
言えるでしょうか。
私は、
そうは思いません。
仕事に費やす時間は、
人生の3分の1。
人によっては
3分の2にもなります。
その時間を、
やりがいも楽しさも
見出せない仕事に使うのは、
寿命の無駄遣いだと
私は感じます。
もちろん、
警察の仕事が好きで、
安定も得られている人にとっては、
警察は天職です。
ですが、
全員に向いている仕事ではありません。
特に、
安定だけを基準に
職業を選んだ場合、
半数以上の人が 間違った選択をしている。
私は、
そう考えています。
警察官になってから後悔しない人の考え方
私の経験上、
警察官になってから
後悔しない人には、 共通した考え方があります。
それは、
警察官という仕事を、 過度に特別視していない
という点です。
警察官を「人生の一部」として捉えている
後悔しない人は、
警察官になることを 人生のゴールだとは 考えていません。
あくまで、
・人生の中の一つの仕事
・自分のキャリアの一部
として、
警察官という仕事を
捉えています。
だからこそ、
・配属が思い通りにならなくても
・理不尽なことがあっても
・想像と違う現実に直面しても
必要以上に絶望しません。
「そういう仕事だよな」
「ここで何を学べるか」
そうやって、
短期ではなく 長期目線で考えられるんです。
警察官として「得たいもの」を自覚している
後悔しない人は、
警察官になってから 何を得たいのかを、
ある程度
自分の中で言語化しています。
例えば、
・組織で働く経験
・修羅場への対応力
・メンタル耐性
・社会の裏側を見る視点
別に、
立派な志である必要はありません。
重要なのは、
「警察官をやる意味」を 自分なりに持っていること。
これがある人は、
辛い時期が来ても 踏ん張れます。
辞める可能性も含めて選んでいる
意外かもしれませんが、
後悔しない人ほど、 「辞める可能性」も 最初から想定しています。
一生続ける前提ではなく、
・合わなかったら辞めてもいい
・数年やってから判断してもいい
そう考えているからこそ、
警察官になった後も、
精神的に追い詰められません。
逆に、
「警察官になったら 一生辞められない」
と思い込んでいる人ほど、
後から
苦しくなります。
最後に伝えたいこと
警察官になって後悔しない人は、
特別な才能がある人でも、
強い正義感を持っている人でもありません。
自分の人生の主導権を、
警察という組織に 丸投げしていない人です。
警察官になること自体が
問題なのではありません。
考えずに選ぶことが、
問題なんです。
この考え方を持った上で
警察官になるのであれば、
たとえ途中で
辞めることになったとしても、
「間違った選択だった」 とは感じにくい。
それが、
私が現場で見てきた 後悔しない人たちの 共通点です。
警察官になってから後悔しない人の考え方
警察官になってから後悔しない人には、共通した考え方があります。
それは、警察官という仕事を「目的」ではなく「手段」として捉えていることです。
後悔しない人は、
「警察官になりたい」ではなく、
「警察官として何を経験したいか」
「その経験を将来どう活かしたいか」
まで考えています。
例えば、
・現場での経験を通して人の役に立ちたい
・組織の中で責任ある立場を目指したい
・警察官としての経験を、将来別の形で社会に還元したい
こういった視点を持っている人は、
辛い時期があっても「今はその過程だ」と納得できます。
一方で、
「とりあえず安定しているから」
「周りに勧められたから」
「試験に受かったから」
こうした理由だけで警察官になった人は、
壁にぶつかった時に踏ん張る理由を見失いがちです。
警察官の仕事は、
やりがいもある反面、理不尽で過酷な側面も多い。
それを理解した上で選択しているかどうかで、
後悔するか否かは大きく変わります。
それでも警察官を目指す人へ
ここまで読んで、
それでも「警察官になりたい」と思うなら、
その気持ちは大切にしていいと思います。
警察官という仕事自体を、
私は否定しているわけではありません。
ただ一つ、
採用試験に合格することをゴールにしないでください。
警察官になることは、
人生のスタート地点の一つでしかありません。
警察学校を卒業し、
現場に出て、
数え切れないほどの理不尽や責任を背負いながら、
初めて「警察官として生きる」という現実が始まります。
その時に、
「自分はなぜ警察官になったのか」
「この選択は、死んだ時に後悔しないと言えるか」
この問いに向き合えるかどうかが、
あなたの警察人生を大きく左右します。
もしその問いに、
今の時点で向き合おうとしているなら、
あなたはもう一段深い覚悟を持っているはずです。
この記事が、
警察官を目指すかどうか、
そしてその先の人生を考えるための
判断材料になれば幸いです。
まとめ
警察官採用試験に合格する事は、
確かに一つの大きな目標です。
ですが、それはゴールではありません。
あくまでスタート地点です。
警察官になってからの人生は長く、
その中では理想と現実のギャップ、
責任の重さ、環境の厳しさと
必ず向き合う事になります。
だからこそ、
「警察官になれさえすればいい」
「安定しているから」
という理由だけで目指すのは危険です。
警察官を続けて幸せになれる人もいれば、
そうでない人もいます。
それは能力の問題ではなく、
考え方と覚悟の問題です。
自分はなぜ警察官になりたいのか。
警察官になって、何をしたいのか。
その仕事に人生の多くの時間を使って、
死んだ時に「後悔しない」と言えるのか。
この問いに、
自分なりの答えを持てている人なら、
警察官という仕事は決して悪い選択ではありません。
でも、もし今
「何となく」
「安定していそうだから」
という理由だけで目指しているのなら、
一度立ち止まって考えてみてほしいと思います。
警察官になる事よりも、
その先の人生の方がずっと長い。
この記事が、
あなたが
「死んだ時に後悔しない選択」をするための
判断材料になれば幸いです。

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