日本の警察官が拳銃を撃たない理由【殆どの警察官が生涯で一度も使用せず退職します】

現在、YouTube等のSNSで警察官の職務執行動画が勝手に拡散されていますが、その中で警察官に刃物を向けている犯人がいるにも関わらず、警察官が一向に拳銃を使用しない物が多々あります。

どの動画を見ても、盾と警棒しか使用していません。

海外の警察なんて相手が丸腰でも拳銃を向けているにも関わらず日本の警察が拳銃を滅多に使用しないのにはいくつか理由があります。

ちなみに、殆どの警察官が生涯一度も拳銃を抜くことすら無いまま生涯を終えます。

勿論、私も警察官時代訓練では発砲していましたが、職務中一度も使用した事はありませんでした。

そこで今回は、何故頑なに日本の警察官が拳銃を使用しないのか元警察官の私が解説します。

目次

一番の理由は怖いから。

日本の警察官が拳銃を滅多に使用しない1番の理由は、怖いからです。

別に拳銃を発砲する事なんて定期的に訓練していますので、発砲する事自体に恐怖を感じている訳ではありません。

怖いのは、違法職務執行になる事です。

現に、日本警察でナイフを持った犯人に対して警察官が発砲し犯人が亡くなった事件が発生しました。

結果、警察官は特別公務員暴行陵虐罪に問われ有罪判決を受けています。

このような事例があることから、

ここで拳銃を撃ったら違法行為になるかもしれない

という不安が生じます。

だから、拳銃を持っていたとしても抜くことすらせず警棒と盾で対応するのです。

私は刃物で襲われた経験がなかったのですが、もしそのような場面に遭遇したとしても拳銃は使用していなかったと思います。

その他にも、警察官が拳銃を使用しない理由はいくつかありますので、ご紹介します。

拳銃使用は最終手段と叩き込まれている

警察官は被疑者を制圧する際、必要最小限度の実力行使が求められます。

実際、警察学校でも署に配属されてからも私達は術科の指導員から、

拳銃を使用するのは最終手段。

と叩き込まれてきました。

要は、極力拳銃は使用してはいけないと教えられてきたのです。

結果、交番襲撃事件等で警察官が刃物を持った犯人に襲われても咄嗟に拳銃を使用出来ずヤられてしまうのです。

勿論、拳銃使用規則的には自己防衛の為に発砲する事は可能です。

でも、拳銃は使用してはいけないものと洗脳されてしまっているのです。

普段、取り出す事が無い

通常勤務で拳銃を発砲するどころか、抜くことすら滅多にありません。

私は7年間警察官として勤務しましたが、配属されていた警察署で拳銃を抜いたのは一人だけです。

しかも、構えただけで発砲はしていません。

殆どの警察官は、ただ腰に装着しているだけです。

定期的に行われる訓練では、様々なシチュエーションで発砲できるよう訓練はしますが、それは訓練であっていざ現場で応用できるかと言ったら話は別です。

100%の殺意を持った相手と対峙するシチュエーションなんて訓練出来ませんから。

また、拳銃の使用って発砲する瞬間だけで無く、予め抜き出しておく時点で使用に含まれます。

このような法律の制限がより一層拳銃を使用しずらい状態にしています。

単純に、法律を理解していない

全ての警察官が完璧に拳銃の使用要件をインプットしている訳ではありません。

その為、どのような状況なら予め構えたり、威嚇射撃をする事が出来るのか分からない為に拳銃使用を躊躇ってしまう場合があります。

一応、警察学校在校中に拳銃関係法令については一通り勉強します。

でも、卒業後は意識的に勉強しない限り、頭から抜けてしまいます。

しかも意外と頭が悪くても警察官にはなれますので、そこまで記憶力が高く無い警察官もいます。

これに関しては拳銃のみならず、例えば交通違反でも同じです。

一時停止違反とか信号無視違反は日頃から切るので切符の作成要領は大概マスターしています。

しかし、整備不良とか過積載を切ろうと思うと予め学習しておかないと中々一人で切るのは難しいです。

ですので、警察官が拳銃を使用しない理由の一つとして、勉強不足が挙げられます。

拳銃使用は褒められない

適法公務執行であっても、拳銃使用は幹部から褒められません。

その理由は、

わざわざ拳銃を使用しなくてもその場を収められたのではないか

と言う声が組織内から上がるからです。

実際、警察人生で一度だけ組織内に拳銃を使用した上司がいましたが、かなり煙たがられていました。

使用行為が適法だったかどうか検証しなければならないし、裁判で責められる要素になるからです。

そりゃ直接「ダメだよ」だなんて言われません。

確かに、当時の状況からして応援を待てば拳銃を使用しなくても良かったのかもしれません。

でも、適法な職務執行を行なっているのに非難してしまったら、他の警察官がいざ拳銃使用を視野に入れなければならない状況に立った時、一瞬躊躇ってしまうに決まっています。

犯人を殺してしまうかもしれない

やっぱり、どれだけ訓練していても人間は機械じゃないので、致命傷を負わせてしまう可能性があります。

しかも、拳銃もセンスが必要で、どれだけ練習したって的にさえ当たらない警察官もぶっちゃけいます。

そのような警察官は特に拳銃をしようしたら命を奪ってしまう恐怖に襲われます。

適法な職務執行であっても、一人の人間の命を奪う訳ですから、怖いに決まっています。

しかも、普段拳銃を抜くことさえないので、発砲するとなると相当な勇気が必要です。

法律とか周りの目とか色々ありますが、やっぱり一番考えてしまうのはこの部分だと思います。

私が現在の体制に対して思うこと

ここまで、警察官が拳銃をしようしない理由を解説してきました。

その上で、警察官を辞めた立場の私が思う事があります。

それは、日本警察にもテーザー銃を導入する事です。

アメリカ警察ではほぼ全ての警察官にテーザー銃が配備されています。

統計データーによると、テーザー銃を携帯している警察官とそうでない警察官を比較すると、負傷率が76%減少したと言われています。

その理由は、拳銃と比べて殺傷能力は低く、死亡させるリスクも少ないので使用ハードルが低い事と、電流によって無意識に筋肉を動かす事が出来なくなる為制圧しやすくなるからです。

ただ、非致死性武器では無く、数例死亡させてしまったケースもあるのがデメリットです。

また、犯罪発生率がアメリカと比べて日本は低く、高価である事から、現状日本警察で導入する事は不可能です。

しかし、警察官の不祥事が相次いでおり、間違いなく国民からの不信感は高まっています。

尚且つ、これから移民が増えるという事で、一部の外国人によって治安が悪化する事が予想されます。

しかも、日本人よりも身体能力の高い外国人から襲われたら警棒持っていたって反撃されます。

だからこそ、本気で導入を考えた方がいいと私は思います。

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まとめ

今回は、日本警察が拳銃を使用しない理由について元警察官の私が解説しました。

動画だけ見れば、

拳銃撃っちゃえばいいじゃん。

と思われる方もいるかもしれません。

しかし現状、法律や悪き風習から拳銃使用は褒められるものではありません。

これまで紹介した理由から、拳銃を使用することを躊躇ってしまうのです。

だからこそ、私は本気で日本警察にもテーザー銃が必要だと思っています。

非致死性でないにしても、拳銃と比べたら致死率は圧倒的に低いですし、法整備さえ整えれば警察官の負傷率だってデータとして出ている通り下げる事が可能です。

裏金問題等で至福の為に税金を費やす位だったら、命懸けで国民のために仕事している警察官に税金を使ってほしいと心から願っています。

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この記事を書いた人

元警察官。警察組織の内情や、
理不尽な労働環境で消耗しないための考え方を発信しています。

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