補導されたらどうなるの?【元警察官が解説します】

いきなり警察官から電話で、
お子さんが喫煙していたので補導しました
と連絡が入ったら驚くと思います。

そして、初めて我が子が補導されたら、もしかしたら将来に響くかもしれないと不安なりますよね。

しかし、結論から申し上げると「心配しなくても大丈夫です

一回や二回少年補導されたところで警察から学校に連絡する事もありませんし、将来に響く事もありません。

そこで今回は、子供が少年補導されたらどうなるのかを、私が警察官時代に行った少年補導を元に解説します。

私が実際に行った補導をパターンに分けて解説

少年補導と言っても、喫煙・深夜徘徊・飲酒等態様は様々です。

そしてそれぞれ処理方法が違うので、種類に分けて警察官の対応方法を解説します。

喫煙で少年補導した場合

喫煙の少年補導は結構多いです。

そしてそれぞれの地域で不良中学生、高校生の溜まり場が存在します。

パトロール中に少年が喫煙しているのを警察官が目撃し、少年補導をするのが多いパターンです。

そして警察官が喫煙している少年を見つけた場合、まずは持っているタバコを廃棄するよう指示します。

殆どの場合、没収する事はありません。

少年の個人情報を聞いた後、親の名前と連絡先を聴取します。

補導した場合、その旨を親に伝え、今後の注意深く子供を監督するよう指導します。

ですので、子供から聴取した親の連絡先に現場から電話を掛けます。

そこで繋がらなかった場合、署に帰ってから連絡します。

そして、親への連絡を終えた警察官は、少年補導をした状況を補導票という書類に記録します。

この一連の流れで補導は終わりです。

飲酒で補導した場合

飲酒の補導も、パトロール中に発見する場合がありますが、私の経験上、通報によるものが多いです。

例えば、

未成年の男女が公園で騒いでいる。
酒を持った未成年風の子達が酒を飲んでいた。
等の通報です。

その通報を受けた警察官が現場に臨場し、対象の少年たちを発見します。

そして、少年達が飲酒している状況を確認したら、補導をします。

但し、飲酒の場合は種類をどうやって購入したか確認する必要があります。

なぜかというと、未成年と知りながら酒を提供するのは未成年飲酒禁止法で禁止されているからです。

もし、そこで未成年と知りながら酒類を提供した大人がいると発覚した場合、先を提供した大人も処分の対象です。

さらに刑事罰のみならず、酒類販売業の免許剥奪まであり得ます。

そして、未成年が酒を飲んでいる事が判明した場合、そのまま現場から返す事は出来ないので、親に現場まで迎えに来てもらいます。

もし親に連絡が付かない場合、警察署まで少年を連れて行き、親が迎えに来るまで待機させます。

その後親が迎えに来た段階で、警察官から親に対して指導します。

その後は喫煙と同じで、補導票を作成し、補導を終えます。

深夜徘徊で少年補導した場合

条例によって異なりますが、大体夜10時以降で歩いていたら補導の対象です。

深夜はいかいの場合、私の経験上パトロール中に発見する事が多いです。

そして、声かけを実施した結果18歳未満である事が判明したら、補導の対象となります。

この場合、上記の通り親に連絡を行い、現場まで迎えに来てもらいます。

そのまま放置していたら深夜はいかいを警察官が見逃すことになりますからね。

これも親と連絡が付かなかったら、警察署で親の迎えが来るまで待ちます。

そして親が迎えに来たら、指導した上で子供を引き渡して終了です。

少年補導から逮捕に至ったケース

少年補導のみなら、このように警察官から親に指導するだけで終わります。

しかし、それに犯罪が絡んでいる場合、場合によっては逮捕する事もあります。

実際、私が警察官時代に少年補導がきっかけで逮捕に至ったケースをご紹介します。

喫煙で補導したら大麻も所持

今もそうですが、当時も若者の間で大麻が流行っていました。

簡単に入手出来るようになったのと、ヒップホップの流行が原因です。

そして当時私はパトロール中、
「少年がタバコを吸っている」
との目撃通報があったので臨場しました。

結果、通報通り少年がたむろしており、全員喫煙していました。

ですので、少年補導をしようと思い少年の所持品を確認しました。

すると一人の少年がポケットの中を見せるのを頑なに拒み出しました。

その時点で何か隠しているのは間違いないので、かなり高圧的に脅して最終的にポケットの中身を見る事が出来ました。

結局、ポケットの中にはジップロックに入った乾燥大麻がありました。

それを発見した私は「やっぱりな」と思いながら、少年を署に連行し、関係者である他の少年たちも連絡しました。

そして取調べや大麻の鑑定を行った結果、少年が大麻禁止法違反であると特定し、通常逮捕しました。

爆音バイクの少年を補導したら盗難車両

当時、上司とパトロールしていたところ、本部通信司令室から、
「爆音バイクの通報。現場へ迎え。」
との無線指令を受けた私たちは、通報場所に臨場しました。

そしたら案の定、クソうるさい空ぶかしをしているバイク5台を発見した為、近くのショッピングセンター駐車場に停止させました。

運転手は警察慣れしており、自ら免許証を提示してきました。

また、警察官を舐めているのか知らないですけど、未成年でありながらタバコを吸っていましたので、当然少年補導をしました。

そこまでは良かったのですが、このガキが乗っているバイクの所有者・盗難照会をしようとしたところ、明らかに何かを隠している態度を見せながら拒否してきました。

この手のガキは警察官が何もしてこないと舐めているので、バチクソ高圧的な態度で脅したところ、素直にナンバーと車検証を提示しました。

そして紹介した結果、被害届の出ている盗難車両である事が判明しました。

ガキも「盗んだものです」と自白した為窃盗罪で現行犯逮捕しました。

まとめ

今回は、少年補導をされても将来には響かない理由を、自身の経験を元に解説しました。

だからと言って未成年に喫煙や飲酒を勧めている訳ではありません。

警察の世話になる事自体が恥ずかしい事ですので。

そして、補導されるような事を続けていると、悪い仲間達が出来ます。

結果、先ほど紹介したような犯罪行為をしていしまう人間になってしまう可能性があるのです。

そして、本来警察官というのは不良少年少女に対して健全育成の精神を持って接するように警察学校時代から教養されています。

しかし、実際は喫煙や飲酒で補導される少年達を更生させようなんて全く思っていません。

犯罪者予備軍としか見ていません。

自分の行動を自分でケツを拭く事もできないガキに容赦は必要ないです。

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