ドラレコが無ければ当て逃げは捕まらない?その理由について元警察官が解説します。

警察官時代、当て逃げ事故は1日に一回は必ず受理すると言って良いほど頻繁に発生していました。

ここで残念なお知らせですが、殆ど泣き寝入りです。

その理由は、
そもそもドラレコを付けていない
付けているけど画質がクソ荒い
駐車監視機能が付いていない
既に修復済み
の大体4つが当てはまります。

実は私も警察官時代に当て逃げされた経験があります。

勿論ドラレコは付けていましたが、ケチって性能の低い安い物を使用していました。

結果、被疑車両は写っていたけど最も重要なナンバーがボヤけて判別する事ができず、修理費は自腹でした。

めちゃくちゃ腹立ちますし、少しの傷でも余裕で修理費10万円とか超えてくるので、あれ以来ドラレコ選びには妥協しないと誓いました。

この記事を開いた方は恐らく、
現に当て逃げ被害を受けた方
ドラレコの選び方が分からない方
ドラレコが付いていないけど当て逃げされた方
といった状況が多いと思います。

そこで今回は、
○ドラレコを付けていないと犯人はほぼ見つからない理由
○当て逃げを受けた時にやるべき事
○ドラレコ選びの注意点

について、自身の経験を元に解説します。

ドラレコが無いとほぼ犯人は見つからない根拠

まず前提として、
ドラレコが付いていなければ当て逃げされても犯人は殆ど見つかりません

その理由は警察が当て逃げ犯特定する方法が、
犯人のナンバー
被害者と被疑者の損傷箇所の照合
目撃者
の三つで、目撃者からの情報提供はかなり少ないからです。

なので、警察は当て逃げ現場に臨場して一番最初に確認するはドラレコの有無です。

そこでドラレコが付いていなければ、捜査が難航するので警察も消極的な対応を取ります

こう言った警察の対応について、「当て逃げされても警察は動いてくれない」と良く言われますが、警察にも出来る事と出来ない事があります。

証拠も何も無いのに憶測だけで犯人を特定出来る程甘くはありません。

ですので、根本的にドラレコが付いていなかったら当て逃げされても犯人を特定するのは厳しいです。

ドラレコが付いていなくても犯人を特定できる場合はある

先ほど、ドラレコが付いていなければ犯人特定は厳しい理由を説明しました。

しかし、100%不可能という訳でもありません。

その理由は、ドラレコ以外にも犯人を特定する手段がいくつかあるからです。

恐らくこの記事を読んでいる方の中には、
当て逃げされたけどドラレコが付いていない方
もいらっしゃると思います。

そういった方は今めちゃくちゃ不安だと思いますので、

ここからはドラレコが無くても犯人を特定できる手段について紹介します。

犯人のナンバーを完全把握している

まず一つ目にご紹介するのが、
・犯人のナンバーを完全把握している事
です。

そもそも、警察官がドラレコ映像で知りたい情報は、

POINT

①被疑車両のナンバー
②被疑車両の車種車名
③運転手の特徴
④被疑車両の接触部分
⑤事故発生時間


の5つです。

この5つが揃えば、犯人特定は難しくありません。

その中でも一番有力な証拠になるのが、①のナンバーです。

何故かと言うと、
ナンバーは世界に一つしか無いから
です。

このシリアルナンバーには使用者所有者の情報が登録されているので、照会すれば一発で犯人を割り出す事が出来ます。

但し、ここで注意点があります。

それは、
フルナンバーを記録しておく事。
です。

例えば、
 「八王子111よ1111
というナンバーが被疑車両のナンバーだったとします。

よく皆さん間違われるのが、1111の下4桁だけ覚えている事。

これでは、犯人を特定する事は不可能です。

地名の「八王子」から全ての文字数字を記録しておく必要があります。

目撃者からの情報提供

二つ目に紹介するのが、
目撃者からの情報提供
です。

具体的に言うと、
①情報提供の看板設置を警察官に依頼
②目撃者からの通報
③防犯カメラ映像
です。

被疑車両のナンバーを控える事が出来なかった場合、もう他人の力を借りるしかありません。

目撃者からの情報提供によって犯人を特定出来たケースはかなり少ないですけど、全く可能性が無い訳ではありません。

ですので、神頼み的な上記3点について詳しく解説します。

情報提供の看板設置を警察官に依頼

一つ目の方法が、情報提供の看板設置。

上の写真のような、街中でよく見掛けるアレです。

この看板は基本的に轢き逃げ犯が逃走している時に設置します。

逆に、当て逃げ事故レベルだと設置しない事が殆どです。

しかし、当て逃げでは絶対設置してくれないという訳ではありません。

私が対応した当て逃げ被害者の中でも、損傷の大きい事故の場合、被害者からの申し出によって看板が設置された事がありました。

申し訳ありませんが、その後の捜査は交通課に引き継いだので犯人が判明したかどうかは分かりません。

ただ言える事は、
何もしないよりマシ
です。

目撃者からの通報

二つ目の方法が、目撃者からの通報です。

被害者自身にドラレコが付いていなくても、目撃者の車にドラレコが付いていれば犯人の情報が撮影されているかもしれません。

実際、目撃者のドラレコから犯人を特定した経験は何度かあります

しかし私の経験上、目撃者からの通報や協力って中々得られない事が多いです。

警察官を辞めた今だからその理由は分かります。

それは、「他人の為に面倒な事をしたく無いから」 です。

正直その通りで、警察に協力すれば必ず時間を奪われます。

なので、これについてはかなり希望は薄いです。

防犯カメラ映像

当て逃げを受けた場所が店舗駐車場内であれば、防犯カメラが事故状況を撮影している可能性があります。

コンビニや小型スーパーだと店舗入り口付近にしかカメラが設置していない場合が多いですが、アウトレット等の大型ショッピングモールだと駐車場内の至る場所に設置されています。

ですので、事故発生場所を撮影している防犯カメラがあれば、所有者の協力さえ得られたら犯人特定に繋がります。

ただ、私の経験上大型ショッピングモール等の無数に設置してある防犯カメラはダミーの場合があります

企業秘密ですのでどことは言えませんが、日本でもかなり有名なショッピングモール駐車場内に設置してある防犯カメラの殆どがダミーだった事もありました。

ドラレコがあっても犯人を特定出来ないケース

ただでさえドラレコが無かったら犯人特定は厳しいですが、付いていたとしても特定できない場合も結構あります

冒頭でお話しした通り、私も当て逃げ被害に遭った事があります。

当時ドラレコ付けていたにも関わらず、犯人の特定は出来ませんでした。

私の場合理由は単純で、「使用していたドラレコの性能が低かった」 からです。

その他にも、せっかく高い金だして設置したのに機能していない事も実際ありました。

それぞれのケースについて紹介します。

全くフォーマットをしていない

一番多いミスが、フォーマット(録画映像を消去する事)していないケースです。

ドラレコの録画映像を記録しているのはSDカードです。

このSDカードには特徴があります。

それは、
①上書き保存
②容量がある

の二つです。

常に新しい映像を残す為、自動的にデータを上書きしていきます。

しかし、②のようにスペックは違えど容量が存在します。

これが厄介で、定期的にデータを消去しないと新たなデータを取り込めなくなってしまうのです。

私はパトカーでこの失敗をしてしまった事があります。

ある事件の捜査を行うに当たって、私が運転していたパトカーのドラレコ映像を確認する必要がありました。

しかし、フォーマットをサボっていた結果、最新の映像が残っていないという最悪の事態が発生したのです。

結果、求められた録画映像を提出する事が出来ず、大変叱られました。

ですので、万が一に備えて定期的にデータを消去するよう心掛けて下さい。

事故後SDカードを抜かなかった

先ほども説明した通り、SDカードのデータは絶えず上書き保存されています。

それと同時に、当然容量が一杯になったら新しい映像が記録されなくなります

なので、事故が発生したらエンジンを切ってSDカードを抜いて下さい

ここで「エンジンを切って」と言ったのは、エンジンが付いている時にSDカードを抜いてしまうとデータが消えてしまう可能性があるからです。

私自身はエンジンを切った状態でしかSDカードを回収した事が無いので本当かどうかは知りません。

しかし、当時そう言われていたので守っていました。

確かに、ゲーム中にソフトを抜いてしまったりコードを抜いてしまうと進捗履歴が消去されてしまいます。

せっかくボスを倒したのにまた一からやり直しになってしまいます。

恐らく、これと同じようなもんだと思います。

ですので、焦ってエンジンが付いている状態でカードを抜かないよう気を付ける必要があります

画質が悪すぎる

次に紹介するのが、性能が悪すぎるドラレコを使っているパターン

私も車を買った当初ドラレコに金を掛ける必要は無いと思っていたので、1万円位で買った物を使っていました。

当て逃げに遭った時被疑車両はバッチリ写っていたんですけど、画質が悪くてナンバーが分かりませんでした。

結果、私は泣き寝入りして実費で修理しました。

なので、大前提としてドラレコはケチらない方が絶対良いです。

万が一に備えて設置している物なのに、万が一が起きた時に使い物にならなかったら意味ないですからね。

ちなみに私の場合、フェンダーの凹みと擦過跡で修理費20万を超えました

今考えてもアホらしい出費でした。

駐車監視機能が付いていない

正確なデータを持っている訳ではありませんので経験則でしかお話し出来ませんが、私が受理した当て逃げ事故の半分以上は駐車場内で発生したものです。

その殆どは駐車中です。

これの何が問題かと言うと、駐車中はエンジンを切っている事です。

エンジンを切ってしまうとドラレコの録画が中断されてしまうものが圧倒的に多いです。

ですので、駐車場内での当て逃げ事故は泣き寝入りする可能性が高いです。

当て逃げされても警察が動かない?

実際言われた事もあるし、ネット上でも探せば出てくる噂の一つが、
警察は当て逃げを積極的に捜査しない
というもの。

結論から申し上げると、半分本当で半分嘘です

どういうことかと言うと、犯人を特定する十分な証拠が無いのに一生懸命捜査したって意味ないって事です。

勿論ドラレコに事故状況と被疑車両がガッツリ写っていたら高確率で犯人特定をする事が出来るので、積極的に捜査します。

しかし、
・そもそもドラレコも付いていない
・目撃情報も無い
・被疑車両のナンバーも分からない
・周辺に防犯カメラも無い

といった状況だと警察としては何も出来ません。

だから、当て逃げ被害者に対して警察は、 「犯人が見つからなければ実費で修理するしかありません。」 と伝えるのです。

この一言に因縁を付けて文句を言ってくる人がいますが、私から言わせてもらえば 「じゃあこれ以上どうしろっていうの?」 って感じです。

私も当て逃げ被害に遭った経験があるので腹立つのはめちゃくちゃ理解できます。

でも車を運転しているという事は少なくとも社会人なので、そこら辺の常識は感情任せに発言するのではなく、もう少し現実を理解した方が良いと思います。

ですので、「当て逃げされても警察は動かない」のではなく、「切り札が無いからやれる事が無い」という方が正しいです。

失敗しないドラレコの選び方

こまで、警察が当て逃げ犯を探す為に必要な証拠や、実際遭った時に取るべき措置等について説明しました。

その上で、万が一に備えた正しいドラレコの選び方についてご紹介します。

駐車監視機能付き

私が一番必要だと思っているのが、この駐車監視機能です。

正確なデータを持ち合わせている訳ではありませんが、現職時に対応した当て逃げ事故の7〜8割位は「駐車時における事故」です。

そして被害車両の殆どが駐車監視機能付きのドラレコを設置していませんでした。

結果、せっかくドラレコ付けていても多くの被害者が泣き寝入りをする羽目になります。

これってめちゃくちゃ勿体無くて、例えばフロント部分を当てられて30センチ以上の凹みが出来たとします。

大体成人男性の手の平サイズであれば、板金塗装で何とか不自然なく修理する事が出来ると言われていますが、それ以上だとパーツを交換しなければならないケースが殆どです。

車種にもよりますが、そうなると何十万何百万の損害です。

これを実費で払う事と天秤に掛けたら、多少値段が弾んだとしても高性能のドラレコを使った方が絶対マシです。

勿論、生涯で当て逃げにも事故にも遭遇しない可能性も十分ありますし、なんなら無い方が良いです。

しかしこればっかしは運ですので、車を大切にされている方なら駐車監視機能付きドラレコを使用すべきだと思います。

前後同時録画機能

ドラレコは大分普及して殆どの車に付いています。

しかし、前方は付いていても後方に付いていない事が結構多いです。

こんな事私が言わなくたって分かる事ですが、車両後部に対する事故もあります。

だからこそ、車両後方にも設置した方が良いです。

当て逃げにも勿論有効ですが、後部ドラレコを設置する事にはもう一つ大きな意味があります。

それは、追突事故を受けた時に過失割合を証明する証拠になる事です。

追突事故の現場で当事者同士が揉める原因で一番多いのが、止まっていたのか止まっていなかったのか論争。

追突を受けた側が停止していれば、過失割合は10ゼロです。

その為、後部ドラレコを設置する事で自身が停止した事を証明する事ができます。

ちなみに、物損事故全体数の中で追突事故が最も割合が多いです。


ですので、追突事故を受けた時の証拠保全の観点でも後部にもドラレコを付ける事をお勧めします。

超高画質

結局、ドラレコに求められる1番の性能は画質です。

私は現職時代、数えきれない程のドラレコ映像を見てきました。

この経験から言えることは、画質の悪いドラレコはぶっちゃけ意味が無いという事。

先程も説明した通り、当て逃げ犯を特定するのに最も必要な情報はナンバーです。

それを読み取れないなら当然犯人は特定出来ません。

加えて、夜間でも鮮明に録画出来る性能が必要です。

高性能なドラレコでも夜間は画質が極端に悪くなる物もあります。

しかも、事故は昼夜問わず発生します。

ですので、どの時間帯でも対応出来るように夜間でも画質を損なわない性能を有したドラレコをお勧めします。

私がおすすめするドラレコ

私は、上記三つの性能を有するドラレコを設置していれば高確率で当て逃げ犯を特定出来ると思っています。

実際私が対応してきた当て逃げ事故で犯人を特定出来たケースは少なくとも画質はめちゃくちゃ高画質です。

その点を踏まえて私がお勧めするドラレコが、これです。


私がこれをオススメする理由は、

POINT

①画質が半端無く良い
②駐車監視機能付き
③夜間でも高画質


という私がドラレコに求めるスペックが全て揃っているからです。

その証拠として、300件近いレビューの平均評価が4.75となっており、他社商品と比べて圧倒的に高評価です。

加えて、商品のレビューを書けば駐車監視を使用するのに必要なケーブルを無料でプレゼントされます。

確かに値段は2万円を超えてくるので安くは無いですが、万が一が起きた時に後悔はありません

それともう一点私がお勧めするポイントは、SDカードのフォーマットが必要無い点。

既にドラレコ設置している方なら分かると思いますが、定期的なフォーマット結構面倒です。

これをドラレコに内蔵されているシステムが自動的にやってくれるので、ただ設置しているだけでOKです。

以上が、私がオススメするドラレコの紹介です。

最後に付け加えると、他社の商品と比較する事が大事です。

勿論私はこの商品が現存するドラレコの中で最もコスパが良いと思っていますが、安い買い物では無いですし、万が一が発生した時の大切な客観的証拠になります。

ですので、色々な商品を比べた上で購入の決断をされた方が良いです。

まとめ

今回の記事では、ドラレコが無いと当て逃げは泣き寝入りする可能性が高い理由を解説しました。

ドラレコが付いている場合であっても、
・画質が悪い
・フォーマットをしていない
・駐車監視機能が付いていない
といった状況だと見つからない場合が多いです。

意外と当て逃げって犯人捕まえるの難しいですから。

だからこそ、被害者は 「警察は当て逃げされても動かない」 とよく言われるんでしょうけど、そもそも万全な対策をしていないのに警察に対して八つ当たりされても犯人は特定できません。

ですので、
・駐車監視機能付き
・昼夜問わず高画質
・両面録画機能
の三つの機能が付いたドラレコを選ぶ事が大切です。

この位こだわると確かに値段は高くなりますが、万が一はいつ起こるか分かりませんし、実際私も万が一が起きました。

ですので、この記事を読まれた方は「明日は我が身」と思って備える事が必要だと思います。

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