
ドアを開けた時、強風で駐車中の車に当ててしまった。

ドアを開けた時、強風で駐車中の車に当ててしまった。
といったドアパンチをしてしまった方からの通報って結構多いです。
この記事を開いた方の中にも当事者がいるかもしれません。
そこで不安になるのが、「警察に通報しなかったらバレてしまうんじゃないか」だと思います。
結論から申し上げると、被害車両に駐車監視機能付きのドラレコが付いていない限り、犯人特定は殆ど不可能です。
今回の記事では、元警察官の私がこう言える理由を実体験を踏まえて解説します。
ドアパンチは立派な交通事故です。

大前提として申し上げますが、ドアパンチは立派な交通事故です。
それも、圧倒的な100ゼロ事故です。
本来警察官が過失割合を名言する事は出来ませんが、ドアパンチに関しては間違いなく全ての責任を問われます。
だって駐車車両には何の非もありませんからね。
という事は当然、警察に通報しなければなりません。
もし通報しなければ、事故不申告(道路交通法第72条)として罰せられる可能性があります。
とは言っても世の中には当て逃げしてそのままやり過ごしている自己中な運転手がいる事も事実。
私個人の意見としては、そんな輩に車を運転してほしくありません。
ドアパンチで逃げても捕まる可能性はある。

交番時代の話ですが、ドアパンチしたのに通報もせずその場から逃走した当て逃げ事故を何度も対応した事があります。
そしてその被害者の殆どは残念ながら泣き寝入りでした。
一方、少数ではありますが犯人特定まで至ったケースもあります。
ここでは、どんな場合だと警察にバレてしまうのか解説します。
被害車両に駐車監視機能が付いている場合
最初に紹介するのが、被害車両に駐車監視機能が付いているパターン。
防犯意識の高い運転手が増えてきたお陰で、ドライブレコーダーを付けている車が多くなってきています。
でも殆どの場合が走行中のみ録画しているものです。
一方ドアパンチは駐車中に発生しますので、そういったドラレコだと犯行状況や犯人の人相着衣、使用車両は録画されていません。
結果、犯人特定が難しい(本当はほぼ無理)訳です。
そんな中、ドアパンチした相手車両に駐車監視機能付きドラレコが装着していると、後に警察の捜査によってバレる可能性があります。
防犯カメラに犯行状況が写っている場合
二つ目に紹介するのが、防犯カメラに犯行状況が写っている場合です。
コンビニやショッピングモール駐車場には防犯カメラが設置している事があります。
もしドアパンチしている状況が録画されていたら、後の捜査によって特定されてしまう可能性は否めません。
実際はバレない事の方が多い

上記では、ドアパンチがバレる状況について説明しました。
当然当て逃げする奴なんて害悪でしか無いのは事実。
でも現実的な話をすると、ドアパンチのみならず怪我の無い当て逃げ事故って犯人特定はめちゃくちゃ難しいんです。
ここでは、なぜドアパンチしても犯人を特定するのが難しいのか理由を解説します。
損傷が軽微すぎて気付くのに時間が掛かる
最初に紹介する理由は、損傷が軽微すぎて運転手自体が気付くのに時間が掛かってしまう事です。
そりゃドアにガッツリ凹みがあったり、大きく塗装が剥がれていたらその場で気付きます。
一方、ドアパンチってめちゃくちゃデカい音が鳴る割に傷は小さい場合も多いです。
やってしまった本人から見たら明らかな損傷でも、運転手自身は中々気付かないものです。
実際、
「いつやられたのか分からないけどドアに傷が付いている」
といった通報はありました。
この場合、事故の日時場所が特定出来ないのでほぼ泣き寝入り確定です。
勿論、ドラレコ映像等の客観的証拠があれば別ですが。
駐車監視機能付きのドラレコが無い
先ほども触れましたが、駐車中の当て逃げ事故は駐車監視機能付きのドラレコが無い限り犯人特定は厳しいです。
それはドアパンチも同じです。
ひき逃げじゃないと警察も本気で捜査しない

ニュースになるような大事故だったり、重傷ひき逃げ事故であれば警察官総動員で捜査します。
なんなら捜査本部が立ち上がります。
一方、当て逃げ事故って人が怪我をしている訳ではありません。
加えて発生件数も多いです。
言い方悪いですけど、そんな事案を毎回100%力を注ぎ込んで捜査をする事なんて不可能です。
よって事案を取捨選択しているのが現状。
当然、事故現場周辺に防犯カメラが設置してあったりドラレコに証拠があるなら、出来る限りの事は行います。
でもそう言う状況は少ないので、犯人特定は難しいという訳です。
もし警察にバレたらどうなるの?
ドアパンチして通報せず逃走したら、
「警察から電話があったらどうしよう」
という不安に駆られながら生活する事になります。
そしてついに、警察から連絡がありドアパンチした事がバレてしまったらどうなるのか。
実際のところを解説します。
結論、通常の物損事故で処理して終了
警察人生で何度か当て逃げ犯を特定した事がありますが、その全て通常の物損事故として処理して終わりました。
そもそも、事故の被害者が最も求めているのは車を修理してもらう事です。
当然逃げた事に怒りは感じますが、そんな事より実費で修理する事の方がダメージです。
あと裏事情として、警察も事故不申告で処理するのは面倒です。
だって物損事故として処理すれば保険屋さんに「あとはよろしく!」と言って終わります。
一方事故不申告は刑事事件として処理する事になります。
そうなると、取調べや莫大な捜査資料を作成して検察庁に送致する羽目になります。
警察官も人の子ですので、楽な方を選びます。
これらの状況が重なり、当て逃げ犯を特定したら通常の物損事故として処理する訳です。
当て逃げなんて何の意味もない
今回の記事では、ドアパンチしたらバレてしまうのかを、警察官目線で解説しました。
当然事故不申告は法律違反です。
でも私は法律違反云々より、毎日ビクビクして生活する位ならその場で通報した方がよっぽどマシだと思います。
だっていくら強く当たったとしても保険を使えば修理する事は可能です。
当然翌年からの保険料は上がるけど、後日バレて被害者との示談に影響が出る方が面倒です。
そして私は経験した事がありませんが、人によっては事故不申告で事件化を強く要望する人もいると思います。
そうなった場合警察は本気で捜査しますので、特定される可能性が高くなります。
なので、いくらバレない可能性が高いからと言って逃げるのだけは辞めてください。

コメント