警察官が青空駐車を取り締まる事は滅多に無い理由【元警察官が解説します】

街の至る所で車が路上に駐車されているのを見た事があると思います。

その中には、駐車違反に該当しないものもあります。

それが、「青空駐車

公道上に車を駐車する事自体あまりよろしく無い事ですが、警察官は積極的に取り締まる事はありません。

何なら、駐車違反車両を目撃したとしても見て見ぬ振りする警察官すらいますから。

そこで今回は、警察官が青空駐車を取り締まらない理由を解説します。

目次

そもそも青空駐車って何?

右側駐車や駐禁標識のある場所に駐車していたら、道路交通法違反となり通告反則制度が適法されます。

この通告反則制度によって、いわゆる「青切符」のみの処理で完結になります。

しかし、青空駐車は道路交通法違反ではありません。

車庫法という法律違反になります。

肝心な青空駐車がの成立要件は、
夜間8時間以上
連続12時間以上
の公道上における駐車です。

つまり、青空駐車を成立させる為には警察官が最低でも夜間8時間以上は対象車両を監視していなければならないのです。

もしこれに違反すると、
違反点数3点
3ヶ月以下の懲役又は20万円以下の罰金
が課せられます。


警察官が青空駐車を取り締まらない理由

皆さんにとっては聞き覚えのないこの青空駐車。

しかし、意外と駐車苦情に対する通報は多いです。

その中には、
道路に車が停めてあるから取り締まってほしい。
青空駐車なんじゃないのか。
と言った通報もありました。

通報があったら警察官は臨場しなければならないので現場に行きますが、青空駐車を取り締まる事は滅多にありません。

その理由は3点ありますので、詳しく解説していきます。

長時間見張ってられない

冒頭で説明した通り、青空駐車と言うのは夜間8時間、全体で12時間の駐車が成立要件です。

と言う事は、警察官がその間対象車両が路上駐車されているのを見張っていなければならないのです。

となると、最低でも2人以上の警察官がその時間帯必要になり、他の業務に支障を来してしまうのです。

意外と警察官の数って足りてなくて、常にギリギリな人員で運用されています。

ですので、通報があってもすぐに青空駐車検挙に向けて取り締まりを行う事は困難なのです。

処理が面倒すぎてコスパが悪い

普通の駐車違反なら、通告反則制度に則ってステッカーを違反車両に貼り、出頭してきた違反者に青切符を渡せば終わりです。

しかし、青空駐車は道路交通法では無く車庫法です。

通告反則制度の適用外ですので、青切符じゃ処理出来ません。

窃盗事件や傷害事件と同じように、事件として立ち上げる必要があります。

そうなると、作成しなければならない書類が桁違いに多くなります。

しかも、先ほど説明した通り最低でも8時間以上は駐車状況を監視しなければならないので負担は相当大きいです。

そんな面倒な事する位なら、ナンバーから使用者を照会して移動措置させた方がよっぽど楽です。

一台やると他の車もやらなければならない

青空駐車をしている車がある時は、大抵他の車も青空駐車しています。

となると、検挙された運転手からしたら、
他の車もやってるじゃん。
ってなります。

これに関しては駐車違反も同じです。

実際、私が新人警察官の時に住宅街で車庫前駐車の駐車違反を切った事がありました。

何も考えずにステッカーを貼った私でしたが、その後大問題になりました。

その理由が、他の車も駐車違反し放題だったからです。

沢山ある駐車違反車両の中で、一台だけ切ってしまったんだから当然です。

ステッカーを貼られた違反者からは、
他の車は何故取り締まらない
なんで自分だけ切符を切られなければならないんだ
とめちゃくちゃ怒鳴られました。

確かに違反者の言う通りで、やるなら他の違反車両も一網打尽に取り締まるべきでした。

結局、私のせいでその住宅街を一斉取り締まりする事になったのですが、それはそれは大変でした。

処理が簡単な駐車違反でさえ沢山の人員と労力が奪われるんだから、青空駐車を取り締まろうと思ったら少なくともその倍の労力は必要です。

現実的に考えてそんなの不可能なので、青空駐車を積極的に取り締まる事はしないのです。

それでも取り締まる事はある

ここまで警察官が滅多に青空駐車を取り締まらない理由を解説していきました。

でも、青空駐車は車庫法違反という立派な犯罪です。

地域住民が一丸となって警察に通報したり、苦情が入ったりすると警察も動かざるを得ません。

私が所属していた警察署でも、何回か交通課員が青空駐車車両に対する取り締まりを行い、実際検挙していました。

ですので、もしこの記事を読んでいる方で青空駐車に困っている方がいたら、通報なんかじゃ警察は動かない事は知っていると思うので、苦情を入れてみて下さい。

警察って市民からの苦情にめちゃくちゃ弱いです。

本当に困っているのなら、それを逆手に取る事も必要だと私は思います。

まとめ

今回は、警察が青空駐車を取り締まらない理由を解説しました。

結論、青空駐車を検挙するのは面倒だからやらないだけです。

一台取り締まるなら他の車両も取り締まらなければならないし、そうなると警察官の数も労力も相当必要です。

そんな事する位だったら、所有者に連絡して移動してもらった方が手っ取り早いです。

何より、通報者は移動してほしいから通報している訳で、検挙してほしい訳ではありません。

そういう事情を含めて、警察は滅多に取り締まらないのです。

ただ、常習的に青空駐車している車に対して怒りを覚える事もあると思います。

そう言った場合は、一度管轄の警察署に連絡して検挙をしてほしい旨伝えてみて下さい。

恐らく難色を示すでしょうから、最終手段として苦情を入れる事も必要だと思います。

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この記事を書いた人

元警察官。警察組織の内情や、
理不尽な労働環境で消耗しないための考え方を発信しています。

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