警察官になる事がゴールなら最初からスタートを切るな。

警察官を7年間勤務して退職した私だからこそ言える事。
それは、「警察官になる事がゴールなら最初からスタート切るな。」です。
これに関しては警察のみならず消防、自衛隊、役所にも同じ事が言えると思いますが、特に警察官になるんだったら採用試験に合格する事だけを目標にしない方が絶対良いです。
実際それだけを目標にした結果、理想と現実のギャップに耐えられず依願退職していった元警察官を見てきました。
そこで今回は、
✔︎警察官になる事だけをゴールにしない方が良い理由
についてご紹介します。
警察官になる事だけをゴールにしない方が良い理由
冒頭でもお話しした通り、警察官採用試験に合格する事だけを目標にしている警察官志望者は多いです。
勿論警察官になる為には警察官採用試験に合格しないと始まらないので、ファーストステップとして合格を目標にするのは当然です。
しかし、最終目標をそこに置いてしまうと必ず後悔します。
ちなみに私も崇高な目標があって警察官になった訳では無く、
「公務員で安定しているし社会的地位も高くやりがいの持てる仕事だから」
という薄っぺらい動機で警察官になりました。
それが原因とまでは言いませんが、結果私は警察官を途中で依願退職しています。
そんな私だからこそ、「警察官になる事をゴールにするな」と言える理由を具体的に紹介します。
理由1、警察学校すら卒業出来ない
警察官採用試験に合格する為だけにこれまで勉強してきた人間の大半は警察学校在学中に挫折します。
何故かと言うと、警察学校は適正の無い人間を落とす場所だからです。
今でこそ時代的に無くなっているとは思いますけど私が警察学校入校した時は普通にパワハラや体罰ありましたし、それが必要だと私も思っていました。
だって警察学校卒業して一線出たら半グレであろうがヤクザであろうが対峙しなければならないんです。
そんな状況に遭遇した時、警察学校時代に甘い教育を受けてきた警察官はビビって押されてしまいますし、そんな人間警察組織で使い物になりません。
だからこそ警察学校では毎日のように罵声を浴びせられますし理不尽な事もあります。
これらの教育は全て現場で使える人間を育てる為に存在しているのであって、警察官採用試験に合格する事をゴールにしていたアマちゃんには到底耐えられるものではありません。
理由2、警察の仕事が自分に合っていない可能性がある
これは私が最も痛感した事でした。
私が警察官を志したのは、警察官になった後のメリットに魅力を感じたからです。
例えば、
・安定性
・社会的信用
・結婚相手
・仕事の充実度
・周りからの見え方
等です。
恐らく他の警察官も入口はこんな感じだと思います。
ですが就職に限らず物事を判断する時に最も大切なのはデメリットです。
そのデメリットが直面したとしても後悔しないか否かが選択する上で重要な要素なんです。
これをすっ飛ばして私は警察官を志し、運良く警察官採用試験に合格しました。
結果、私に警察官の仕事は向いていないと警察官になった後に気付かされる事になりました。
警察官になる事をゴールにすると、私と同じ道を歩む羽目になります。
理由3、好きでも無い仕事を続けられる程世の中甘く無い
世間では、
「好きな事で生きていける程世の中甘くない」
という言葉があります。
確かに生きていく為にはお金が必要で、お金を得る為には仕事をしなければなりません。
そしてこれまでの人生で自分のやりたい事をやる為に自己研鑽してこなかった人間が生活する上で必要となる金額を稼ぐ為にはやりたくない仕事をやっているのが現状です。
要は、生きていく為に仕方なく仕事をしている人が大半なんです。
ですが私は好きでもなんでも無い仕事に人生の大半を奪われるのは非常に勿体無いと考えています。
死んだ時に、「もっと挑戦しておけばよかった」「もっと勉強しておけばよかった」と絶対後悔します。
だからこそ私は警察を辞めた後、私が本当にやりたい事をやる為に必死で勉強してスキルと知識を身に付けて現在はホワイト企業で仕事もプライベートも充実した生活を送っています。
仮にあなたが警察官採用試験に合格する事を最終目標に設定している場合、その後待っている警察業務が自分にとって合っているのかどうかなんて検討も付かないと思います。
私もそうでした。
結果として私に警察の仕事は合っておらず、現在の職業に就くまで約8年間掛かりました。
この時間めちゃくちゃ勿体無いと思いませんか?
最初から自己分析して自分に合っている仕事をピンポイントで見つけ出せていたら最短ルートで目指せていた筈です。
だからこそ現在、警察官になる事を目標にしている人は一度冷静に自己分析し、本当に警察官として生きる人生が正解なのか考える事をオススメします。
理由4、単純に、警察の仕事は大変。
最後に紹介する理由は、単純に警察の仕事は大変だからです。
不眠不休で捜査しなければならない事もありますし、パワハラ上司や理不尽な事に耐えなければならない事もあります。
特に内勤に入ると交番勤務と比べ物にならない程業務量や責任が増えます。
一つの事件を解決するのに要する労力に誰しも一度は絶望を覚えるんです。
そんな厳しい組織で定年まで勤め上げるのって並大抵の覚悟じゃ持ちません。
志高い警察官でも精神的に参って長期間休職の上依願退職するケースも実際あります。
そんな厳しい労働環境を強いられる環境下で、ただただ警察官になる事だけを目標にしていた人間が活躍できるほど甘くはありません。
実際のところ、そういう人間でも問題さえ起こさなければ警察官として働き続ける事はできます。
しかし彼ら彼女らは明らかに仕事をサボっていますし、向上心の欠片も無いので周りからの信頼も皆無です。
結果、内勤で働く事も出来ず交番や駐在所勤務で警察人生を終える事になります。
そういう生き方をしたのならどうぞ警察官を目指してください。
まとめ
今回は、警察官になる事をゴールにしない方が良い理由を自身の経験を元に解説しました。
確かに警察官って成功者のイメージがあるので憧れる気持ちは良く分かります。
私も警察官採用試験に合格した時は、「これで人生勝ち組だ!」と本気で思っていました。笑
その後私は7年間警察官として働き、転職先で壮絶なパワハラを受けて潰れ、そして現在の天職に転職しました。
これらの経験を踏まえて私は、物事を選択する時最も重要なのはデメリットを加味しても納得できるかどうかであるという事を改めて思い知らされました。
まだ高校生だった私にそれを求めるのは無理がありますが、もし過去に戻れるのなら警察官になっていなかったと思います。
私の性格や長所、得意分野が活かせる場所は絶対警察では無いからです。
ですので、警察官を志している方がこの記事をご覧になっていたら、私のように時間を無駄にする事だけは避けてほしいと思っています。
それでも「警察官になりたい!」と思えるのであれば、是非優秀な警察官目指して頑張ってください!