最近YouTubeやTikTokで警察の行きすぎた職質がよく流れてきます。
正直、元警察官の私でさえ「違法職質だろ」と思うものも多々あります。
職質を受ける事自体は義務では無く任意ですが、あんなにしつこくされたら強制のようなものです。
では、一体なぜ警察はあそこまでしつこく職質をするのか。
その理由は、職質検挙のポイントが高いからです。
要は、幹部から褒められるのです。
それをモチベーションに全国各地の警察官は日々奮闘しているのです。
警察官がしつこい職質をする理由
職質を頑張ればボーナスが貰える

一般市民が思う警察の客観的印象は、「正義の為に悪と対峙している紳士」だと思います。
一概にそうとは言えませんが。
しかし、現実はそんな綺麗なもんじゃありません。
階級を上げる又は賞与を貰う為に仕事をしているのです。
職質担当の自動車警ら隊は、検挙した数で成績が決まります。
その中でも、職質検挙のポイントが高いです。
ポイントが高い職質検挙の中でも更に上が、薬物関連の職質検挙です。
覚醒剤使用者の職質検挙を重ねると、「賞与」が与えられます。
これは滅多に貰えるものでは無く、相当努力しないと貰えません。
賞与を貰う恩恵は、他の警察官より多くのボーナスが貰えます。
みんなそれが欲しいが為に、日々悪そうな人たちに勇気を振り絞って職質をしているのです。
ノルマを達成しないと叱られる

警察の仕事は基本的にノルマで構成されています。
交通違反切符を例に出すと、そもそも反則金は年度予算として予め確保されています。
要は、「もう予算組んだから、今年は全国でこれだけの反則金を納めさせろ」という命令が出ているものです。
結果、末端の警察官は毎年年度予算に合わせた数の切符を切らなければならないのです。
これは交通違反切符の場合ですが、職質検挙についても同じです。
「毎年これだけ職質検挙して来い」と幹部からお達しがあります。
そして、この設定されたノルマを達成できなければ、当然叱られます。
その為、嫌々ながらも職質をしなければならないのです。
そうなると当然、職質対象者が多少駄々こねたとしても、しつこくなる訳です。
「絶対こいつ何かある」と確信を持った時
私の経験上、声を掛けた時点でなにも出てこなさそうな場合、すぐに職質を打ち切ります。
こちらとしても、善良な市民にしつこく職質をする必要はないので。
しかし、経験則や職質対象者の挙動から、
「こいつ絶対何かある」
と感じた時は、不審点を解明するまで永遠に職質を続けます。
職質をよくやっていた警察官なら分かりますが、最初めちゃくちゃ拒否する態度を示した人ほど、実際にシャブや大麻、刃物等の違法物件を所持している事が多いです。
だからこそ、あまりに協力的じゃない人ほど、しつこくされやすいのです。
しつこい職質を受けやすい人の特徴
実際、よく職質を受ける人は存在します。
それは見た目がもう怪しい人や、イキった車を乗っている人等、様々です。
元警察官目線として、どういう人がしつこく職質されるのか特徴を2点解説します。
ドレッドヘア・420系

まず、ドレッドヘアの人は狙われやすいです。
その理由は、大麻を所持している可能性があると思われるからです。
HIPHOP系、レゲエ系は実際に大麻を使用する人が多い事で有名ですし、中には大麻の歌なんかを作っているレゲエアーティストもいますよね。
私はこの人の歌好きですけど。笑
そして、これらのファン層はドレッドヘアにする人が多いです。
と言うことは、大麻を使用している可能性があると捉えられてしまうのです。
ただし、現在は某都道府県警で人種差別的な理由から職質をした警察官が国賠された事から、見た目で判断する職質(レイシャルプロファイリング)は表向きは禁止されています。
しかし、「目を急に逸らした」とか理由は後からいくらでも付けられます。
ですので、実務上は見た目から判断する事が多いです。
あとは、聞き馴染みのある方もいらっしゃるかと思いますが、420系です
420とは、大麻のスラング(隠語)です。
例えば、この数字がペイントされている服を着ていたり、車のナンバーだったりすると100%狙われます。
私も警察官時代、大麻関連のブランドの服を着ていた男性を発見し、それだけの理由で職質した事があり、実際に大麻を所持していました。
ですので、これらに該当する人はほぼ職質を受けると思います。
覚醒剤取締法違反の犯歴がある人

実は、しつこい職質を受けている人の殆どはこれに該当する人だと思います。
実際、職質動画を観ると警察官が撮影者に任意採尿を求めている物が多いです。
なぜ、シャブの前科がある人がしつこく職質されるのかと言うと、
「覚醒剤を一回やった人はよっぽど再犯するから」
です。
勿論私自身はやった事ないですが、覚醒剤ってタバコなんか比べものにならない位中毒性があるそうです。
そして、覚醒剤の再犯率は67.7%にも上ります。

だからこそ、シャブの前科がある人が職質されると、警察官からしたら「またやってるんじゃないか」と勘ぐられて尿検査を求められるのです。
ちなみに、尿検査自体は断る事が出来ます。
しかし、任意である職質の段階に限ります。
一向に協力せず帰ろうとしている場合、令状(捜索差押許可状)を行使される場合があります。
この令状が裁判所から発布された場合、強制的に採尿する事が出来ます。
医者が尿道にカテーテルをぶち込み、強制的に採尿する方法です。
全身麻酔する時にやるやつです。
経験がある人なら分かりますが、めちゃくちゃ痛いです。
なので、令状が発布されていざ強制採尿が始まると自ら放尿するパターンが殆どです。
そもそも、職質には応じた方が良い
警察官は実績の為に職質を行っています。
そして、拒否すれば拒否する程、
「こいつなんか隠しているのかも」
と思われてしまいます。
結果、長時間拘束されてしまうだけなのです。
絶対に自分の身が潔白なのにも関わらず、しつこい職質をしてくるのは本当に腹が立つと思います。
そして、本来職務質問というのはあくまで任意です。
警職法2条1項にも、警察に与えられた権限は停止させて質問する事のみと明記されています。
必要以上の強制は違法捜査になる可能性もあります。
しかし、あの手この手を使って警察組織というのは「適正な職務執行だった」と主張するだけです。
本当に警察と戦うと言うことは、違法な職務施行に対して国賠請求をすると言う事です。
そんなの金かかるし時間の無駄です。
ですので、もし職質されたら素直に応じた方が良いと私は思います。
まとめ
今回は、なぜ警察官はあそこまでしつこく職質をするのかについて、実際警察組織にいた経験から裏事情について解説しました。
中には純粋に平和な世の中を作りたいから、犯罪者を炙り出す為に職質に励んでいる優秀な警察官もいますが、殆どは先ほど挙げたような理由です。
警察も他の一般企業と同じで、課せられたノルマを達成しなければなりません。
ノルマを達成した上で更に頑張ると賞与が貰えます。
ノルマを課す事で嫌でも犯罪検挙をすると、結果的に全体数は減少します。
すると、日本の治安は多少なりとも良くなります。
また、モチベーションにも繋がりますので、個人的にはアリなんじゃないかなと思っています。

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