警察官が一般人から襲われるニュースはここ最近多いです。
この記事を書いているのが6月27日なのですが、本日も警視庁管内の新宿駅で警察官が路上生活者の女性にいきなり腹部を刺される事件が発生しました。
この事件以外にも、去年大阪府警の警察官が職質中にドライバーで頭部を刺されたり、6年間には記憶に新しい富山の交番襲撃事件で元自衛官が警察官や警備員を射殺しました。
このように警察官というだけで標的にされてしまいます。
何故、公務員の中でも警察官ばかりが襲われるのかというと、言葉を濁さず言うと世間の嫌われ者だからです。
実際、私は警察官時代市民から感謝される事より非難される事の方が圧倒的に多かったです。
そこで今回は、「警察官を志している人」に向けて警察官という仕事がどれだけ危険な職業なのかを、実体験を元に解説します。
警察官が嫌われる理由
先ほども申し上げた通り、警察官は嫌われ者を勝手出る職業です。
そして、警察官が嫌われる理由は3つあると私は思っています。
度重なる不祥事
最近、鹿児島県警で本部長が部下の犯罪を隠蔽したとして元生安部長が捜査情報をメディアに漏らしたとして起訴されました。
結果として、「隠蔽は無かった」と結論付けられましたが、メディアに隠蔽した事実がバレてから警察官を逮捕したのであって、もしメディアの方が先に隠蔽した事実を報道発表していたら結末ま変わっていました。
その他にも、ネットで調べれば過去に行った警察の不祥事は腐る程出てきます。
こういった警察の不祥事が出る度に国民からの信用は落ちていきます。
そのせいで、何も悪い事をしていない警察官まで批判されてしまいます。
実際、他県警の警察官がストーカーした事案が発生した時に、当時私が切符を切っていた違反者から、
「犯罪者のお前らに切符切られる筋合いは無い」
と言われた事もあります。
それ位国民の警察に対する怒りは大きいのです。
違反取締り
切符を切られた経験が、警察官嫌いになった原因である事が多いです。
自分が違反した事について反省し、快く切符を切られる素晴らしい違反者もいます。
しかし、私の経験上殆どが切符を切られる事に不満を感じています。
全く納得が行かずに違反を認めない違反者も少なくありません。
しかし、警察官も認めなかったから切らない訳では無く、否認事件として取り扱います。
結果、大抵の場合不起訴になって反則金は払わなくてもいい事になります。
しかし、点数は間違いなく違反をしていない証拠が無い限り点数は加算されます。
だから、違反者は警察に対して不満が生じるのです。
態度の悪い警察官がいるから
私は感情的になる事もあるけど、職務中はなるべく穏便な対応を心掛けていました。
しかし、沢山いる警察官の中にはめちゃくちゃ態度の悪い警察官もいます。
こちらの記事で「態度の悪い警察官」について詳しく紹介しています。

過去に警察官が襲われた事案
このように嫌われ者になった警察官ですが、実際警察官に反感を持った人間が襲撃する事件が度々発生しています。
ここで、過去に発生した警察官襲撃事件をご紹介します。
沖縄警察署襲撃事件
この事件は2022年1月27日に、沖縄県で発生した警察署に対する襲撃事件です。
発端は、警察官による一般人に対する暴行です。
沖縄に行った事がある人なら分かりますが、あそこは行儀の悪い若者が多いです。
集団でバイクを爆走したり、わざと警察を煽ったりと治安は良くありません。
そんな事情もあって、当時宮崎県警から出向中だった警察官が、バイクを走行中の男子高校生に対して思いっきり警棒でぶん殴って失明させてしまいました。
確かに警察を舐めているガキに腹が立つのは分かりますが流石にやりすぎです。
当初、その警察官は「交通整理に使用していた警棒がたまたま当たった」と言い訳していましたが、同じ元警察官から言わせてもらうと、交通整理に警棒を使用する事なんてありませんし、殴ろうとしない限り失明させる程の怪我を負わす事はありません。
実際、後のDNA鑑定により故意である事が証明されました。
警察官が高校生をぶん殴って失明させた事がSNS上で拡散され、怒った若者達が翌日沖縄警察署に集結しました。
そして、公用車や警察署に向かって投石をする等し、甚大な被害をもたらしました。
結局、失明させた警察官は特別公務員暴行陵虐致傷容疑で書類送検されました。
ちなみに襲撃した実行犯は暴力団関係者で懲役2年4ヶ月の実刑判決を受けています。
中村橋派出所警官殺害事件
この事件は、1989年5月16日に警視庁管内で発生した交番襲撃事件です。
犯人は元自衛官であり、犯行後の供述で「強盗する為の拳銃が欲しかった」と動機を明らかにしています。
当時、交番には殉職した警察官2名がいました。
この二人は交番外で立番(立って警戒する事)しており、犯人は警察官が一人になった隙をずっと窺っていました。
そして、一人の警察官が証拠品のバイクを保管庫に移す作業をしていたところで、犯人は予め所持していたサバイバルナイフで背後から刺しました。
必死に抵抗した警察官でしたが、何度も胸部を刺され殉職しました。
騒ぎを嗅ぎつけたもう一人の警察官が犯人に気付くと、警棒で犯人を殴ろうとしました。
しかし、犯人は元自衛官という事もあり、格闘の心得があったのでそれを左手でガードし、胸部にナイフを刺しました。
その後も転倒した警察官を何度も刺して致命傷を負わせましたが、最後の力を振り絞って発砲した為、犯人は逃走し、拳銃を奪う目的を達成する事は出来ませんでした。
結果、この事件では2名の警察官が殉職する事となり、犯人は後の裁判で死刑が確定しています。
富山市奥田交番襲撃事件
この事件は皆さんも記憶に新しいと思いますが、2018年6月26日に発生した交番襲撃事件で、警察官1名と一般人1名が亡くなりました。
こちらの事件も犯人は元自衛官で、犯行動機は「警察官なら誰でもよかった」と供述しています。
当時、殉職された警察官は交番相談員と二人で交番内で勤務中でした。
犯人が交番の裏口をノックした為、警察官が開けたところ、急に刃物で襲われ約30箇所刺され死亡しました。
犯人は死亡した警察官の拳銃を奪い、付近で交通誘導中だった警備員を警察官と勘違いして発砲しました。
結果、2発が命中してしまい亡くなりました。
現在まだ裁判は続いており、今の所無期懲役が言い渡されています。
いつ自分が襲われるか分からない
警察官として勤務している以上、いつ誰が襲われてもおかしくありません。
一番初めに紹介した沖縄警察署襲撃事件に関しては、圧倒的に警察官が悪いので原因が明白です。
しかし、残り二つの襲撃事件に関しては、殉職した警察官が犯人の恨みを買っていた訳では無く、犯行動機は身勝手なものです。
当然ですが、まさか自分が襲撃されるなんて思ってもいない筈です。
という事は、警察官という仕事をしている上で、このような危険は常に付きまといます。
そういった点から、警察官という仕事は常に危険と隣り合わせだと言えるのです。
こちらの記事では、私が在職中に命の危険を感じた現場についてご紹介しています。

まとめ
今回は、「警察官は危険な仕事」である理由を、過去の事例と警察官の命が狙われる要因について解説しました。
今回の記事は、現在警察官を志している人に読んでもらいたいと思い作成しました。
私個人的には、警察官と政治家が一番国民から嫌われる職業だと思っています。
現に、安倍元首相が射殺されたように、人間の怒りは時に殺意を生みます。
そして、警察官の不祥事や日々行っている業務がその怒りを生んでしまいます。
今まで殉職された警察官も、「まさか自分が」と思っています。
警察官として勤務する以上、常に命の危険と隣り合わせである事を肝に銘じて下さい。

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