アメリカやカナダの警察では、犯人に致命的なダメージを与える事無く制圧する手段として、テーザーガンが使用されています。
しかし、日本の警察ではテーザーガンを使用する事は許可されていません。
その理由は、テーザーガンは100%安全な訳では無いからです。
実際、警察官がテーザーガンを使用した事が原因で死人が出ています。
そこで今回は、日本警察がテーザーガンを使用しない理由を元警察官の私が解説します。
テーザーガンを使用するメリット
まず、警察官がテーザーガンを携帯する事のメリットを解説します。
犯人に致命的なダメージを与えず制圧できる。

テーザーガン最大のメリットは、対象者に致命的なダメージを与えること無く制圧できる点です。
そもそもテーザーガンはスタンガンに位置付けられます。
トリガーを引くと、電極が生えた射出体が発射し、それが人の肌や衣類に突き刺さります。
突き刺さった射出体の電極から高圧電流が流れる事で、激痛と筋肉痙攣が生じます。
結果、犯人は身動きが取れず制圧する事が出来るのです。
そして、このテーザーガンから放出される電流は相手の行動を静止させる事が目的であり、命を奪う程の電流は理論上流れないような構造になっています。
その為、海外警察では犯人に致命的なダメージを与える事無く制圧できるテーザーガンが普及されているのです。
屋内でも使用が出来る

跳弾(ちょうだん)は、目標に命中しなかった弾などが壁、岩、舗装、装甲板などに当たって跳ね返る現象。反射により弾の威力は減じられる。
Wikipedia
上記の説明にある通り、拳銃から発射された銃弾は壁などに当たって跳ね返る特性があります。
その為、屋内で拳銃を発射した場合、跳弾を巻き起こし二次被害が出てしまう可能性があります。
銃弾が犯人に命中したとしても、銃弾の威力は凄まじいので、貫通してもなお跳弾する恐れがあります。
その為、屋内にいる犯人を制圧しようと思った場合、拳銃の使用は控えるべきとされています。
しかし、テーザーガンであれば跳弾することはありませんので、発射し命中しなかったとしても、二次被害を引き起こすことはありません。
ですので、屋内でも使用する事が可能です。
警察官の負傷率を下げられる

テーザーガンを使用する事で、警察官の負傷率を下げる事が出来ます。
例えば、力の弱い女性警察官が、筋骨隆々の大男を制圧しなければならない状況があったとします。
そのような場合、本来であれば男性警察官の応援を呼んで数的優位な状況を作ってから制圧を行うのが一番好ましいです。
しかし、男がかなり興奮していて応援を呼ぶいとまがない時、その女性警察官は一人で制圧する事が求められます。
とは言っても、力の弱い女性が大柄の男性を制圧する事は拳銃を使用しない限り困難です。
ただ、日本警察の場合、武器も何も持っていない人に対して拳銃を使用するべきでは無いとされています。
そこで、日本の警察がテーザーガンを携帯していたらどうでしょうか?
力の弱い女性警察官でも、テーザーガンを発射して対象者に命中すれば制圧をする事が可能です。
このように、テーザーガンを携帯する事は、警察官の受傷事故防止に繋がるのです
テーザーガンのデメリット
上記でテーザーガンを導入することのメリットを説明しました。
しかし、現在日本で導入されていない理由はデメリットが与える損害が大きいからです。
どのようなデメリットがあるのか3つ説明します
相手を死亡させる可能性がある

テーザーガンは非致死性兵器では無く、低致死性兵器と位置付けられています。
という事は、間違いなく相手に致命的なダメージを与えないと言い切れない武器であるという事実です。
実際、テーザーガンの使用が原因で亡くなった方は数多くいます。
日本の警察の場合、犯人を制圧する上で大前提となるのは、「必要最小限度の実力行使」です。
ましてや、制圧する目的で殺してしまう事は言語道断です。
しかし、テーザーガンの使用により亡くなってしまった人がいるのは事実です。
その事実がある以上、日本の警察にテーザーガンを導入する事は困難です。
拳銃とテーザーガンを間違える可能性
テーザーガンを導入するということは、拳銃とテーザーガンの二つを携帯することになります。
そうなると、どうしても誤射をしてしまう可能性は捨てきれません。
実際、下記の通りアメリカの警察官が黒人の男性に誤って拳銃を発砲し、死亡する事件が発生しています。
「撃ってしまった」米警察官の誤射で黒人死亡、映像公開-YouTube
このような事件を受け、テーザーガンを導入している国の警察では、テーザーガンを効き手とは逆の腰に携帯するよう対策が取られているそうです
高価すぎる

テーザーガンは一個の値段が約15万円すると言われています。
日本全国の警察官合わせて約26万人います。
ということは全警察官に貸与する為には約390億円の予算が必要です。
前警察官が必要では無い事を加味しても、相当な額になります。
半分でも195億円は必ず必要になってきます。
そんな予算をテーザーガンを普及する為だけに組めるとは到底思えませんし、予算を組めるようになったとしてもそれは相当先の話だと思います。
私個人的な意見
今回は、日本の警察がテーザーガンを携帯しない理由を解説しました。
相手に致命的なダメージを加えずに制圧をする事が出来るメリットがある反面、危険性があることも否めません。
しかし、私個人的にはテーザーガンを日本警察にも普及させた方が良いと思います。
今後も警察官を襲撃は発生すると思いますし、警察官が警護する要人が襲撃される事件も発生すると思います。
そこでテーザーガンがあれば、犯人に致命的なダメージを与える事無く制圧する事が出来ます。
結果、警察官の受傷事故防止にも繋がります。

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