職質についてネット上で調べていたところ、
「スマホの中身を見られた」
という体験談を目にしました。
結論から申し上げると、これ場合によっては完全に違法職質です。
職質にそんな権限はありません。
そこで今回の記事では、
✔︎職質で警察官からスマホの中身を見せるよう言われた時の対処法
について解説します。
そもそも職質は任意活動
職務質問は、警察官職務執行法2条一項によって警察官のみに権限が与えられた任意活動です。
警察官職務執行法2条
警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。
という事は、スマホを見せるよう言われたとしても応じる必要は無いんです。
これを強制的に行うには、捜索差押許可状が必要になります。
いわゆる令状ですね。
これがあれば、相手が拒否しても強制的に押収して解析する事が可能です。
しかし、任意段階である職質でここまでの効力はありません。
警察官がスマホの中身を見たい理由
私も現職時代に職質でスマホの中身を見せるよう依頼した事はあります。
通常の職質であれば、やっても所持品検査と車内検索のみです。
スマホの中身まで見る事はありません。
しかし、状況によっては確認する事もあります。
そこで、私が過去に職質でスマホの中身を確認した事例についてご紹介します。
少年補導
一つ目に紹介するのは少年補導です。
警察官は、未成年喫煙や未成年飲酒等で少年補導をした際、保護者に連絡をしなければなりません。
この時、少年から保護者の連絡先を聴取するのですが、私の経験上、親に叱られたく無くて虚偽の連絡先を言う可能性があります。
実際それで警察署に帰って伝えられた電話番号に掛けても全く別人に間違い電話をした経験があります。
めちゃくちゃ叱られました。笑
ですので、少年補導をする際私は少年の携帯電話を確認するようにしていました。
盗撮事案の捜索
二つ目に紹介するのが、盗撮事案の被疑者捜索です。
これは、電車内のエスカレーターで女子高生に対する盗撮事案です。
被疑者が逃走していたので、私達は被害者からの供述や防犯カメラ映像を元に現場周辺の被疑者捜索を行っていました。
その時、被疑者に酷似した人物を発見しました。
もしその人物が犯人ならば、携帯電話の写真ライブラリーに犯行当時に撮影した画像が記録されている筈です。
ですので私達はその人物に職質し、スマホの中身を見せるよう指示しました。
最初はめちゃくちゃ渋っていましたが、懸命な説得により諦めた様子で見せてくれました。
結果、こいつが犯人でした。
警察官にスマホの中身を見せるよう言われた時の対処法
ここまで、
・職質にスマホの中身を見せてもらう権限がない事
・過去の事例
についてご紹介しました。
その上で、もし今後警察官から、
「スマホの中身見せてくれない?」
と言われた時の対処法についてご紹介します。
きっぱり断る
先ほどもお伝えした通り、職質は任意活動です。
スマホの中身を見る権限はありません。
ですので、所持品検査や車内検索のみ応じるだけで結構です。
しかし、先ほどの事例のように、何らかの犯罪を犯したと疑われている場合は、めちゃくちゃしつこいと思います。
彼らも犯罪者を炙り出そうと必死なので。
その場合は、腹立つかもしれないですけど見せてあげてください。
そうじゃないなら、見せる必要はありません。
ですので、きっぱり断ってください。
しつこいようなら令状を求める
前提として潔白なのが必要です。
その上で、しつこいようなら令状請求を要求して下さい。
恐らくそこまで言われたら警察官も引き下がると思います。
何度も申し上げますが、職質で一般人のスマホを見る権限なんてありません。
先程の例は、明らかに被疑者と思われる人物を発見したからこそ私がしつこくスマホの中身を見せるよう依頼しました。
その際被疑者から、
「じゃあ令状請求して下さい。」
と言われていたら、間違いなく求令手続きしていました。
ですが、単なる職質で犯罪を犯した嫌疑が低い状況で令状が下りる事は殆どありません。
もし時間に余裕があるなら、警察官と法律で戦う事も一つの手です。
素直に応じる
確かに職質で一般人のスマホを強制的に見る事は出来ません。
ですが警察官の決まり文句で、
「そこまで拒否られると余計怪しいです。」
と言われる事が想定されます。
そうなると、確実に長期戦になります。
それって逆に時間の無駄です。
なので、腹立つとは思いますが素直に見せるのも賢明な判断だと私は思います。
これに関しては今回のテーマ以外にも共通して言える事です。
職質って確かに任意ですけど、任意を理解していない警察官は人の時間を奪う事に躊躇がありません。
結果として大切な時間を職質に奪われる事になります。
だったら最初から素直に応じるのが最も楽な方法だと私は思います。
まとめ
今回は、
✔︎職質でスマホの中身を見せるよう言われた時の対処法
について解説しました。
確かに職質は任意活動ですので、本来は断る事が可能です。
しかし警察官も犯罪検挙をする為に中々引き下がらないです。
結果として貴重な時間を奪われる事になります。
それが嫌なら、多少腹立つかもしれないですけど素直に応じる事が警察官の為じゃ無くて自分の為になるんじゃないかなと私は思います。

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